新規抗血小板剤Ticagrelor、侵襲的治療を予定された 急性冠症候群患者の心血管死および心筋梗塞発症リスクを抑制

この資料は、英国アストラゼネカ社が9月24日(米国現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳・再編集し、皆様のご参考に供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。
 


2009年9月24日-米国 本日、サンフランシスコで開催中のトランスカテーテル心血管治療学会(Transcatheter Cardiovascular Therapeutics (TCT) conference)において、急性冠症候群患者を対象とした新規抗血小板剤Ticagrelorとクロピドグレルの比較試験であるPLATO試験のサブグループ解析結果が新たに発表されました。侵襲的治療(PCIまたはCABG)を予定された急性冠症候群患者群を対象としたサブグループ解析において、Ticagrelorはクロピドグレルに比べ心血管イベント発症リスク(心血管死、心筋梗塞、脳卒中)を有意に抑制したことが示されました(9.02% vs. 10.65%, p=0.0025 ,相対リスク減少率16%)。侵襲的治療を受ける患者の出血リスクは高いと考えられますが、クロピドグレルに比べ大出血の増加は認められませんでした(11.5% vs 11.6%, p=0.88)。PLATO試験に組入れられた18,000人を超える患者のうち、70%以上の患者で無作為割付時に侵襲的治療が予定されていました。

侵襲的治療を予定されたサブグループ解析で、Ticagrelorはクロピドグレルと比較し、複数の有効性副次評価項目において一貫して優れた有効性を示しました。クロピドグレルのローディングドーズが300mgまたは600mgに関わらずTicagrelorのクロピドグレルに対する優れた有効性が示されました。
このサブグループ解析によりTicagrelorはクロピドグレルに比べ相対的に

  • 心血管死発症リスクを18%抑制しました(3.4% vs. 4.3%、p=0.025)
  • 心筋梗塞発症リスクを20%抑制しました(5.3% vs. 6.6%、p=0.002)
  • ステント内血栓症発症リスクを38%抑制しました(1.0% vs. 1.6% 、p=0.003)
  • 全死亡率を19%抑制しました(3.9% vs. 5.1% 、p=0.01)

PLATO試験エグゼクティブコミッティメンバーでBrigham and Women's Hospitalの循環器専門医であるChristopher Cannon氏は「胸痛や心筋梗塞により病院に搬入される患者のほとんどは侵襲的治療を受けることになります。医師は心臓カテーテル検査に続き、経カテーテル的冠動脈形成術やバイパス手術が必要なのかを判断しなければならず、抗血小板療法に関して即座に判断する必要があります。この試験の対象患者において、Ticagrelorはクロピドグレルと比べ大出血リスクを増大させることなく、心筋梗塞および心血管死の発症リスクを抑えることが示されました」と述べました。

PLATO試験全体で得られた知見同様、サブグループ解析においてTicagrelor群で呼吸困難がより多く報告されましたが、呼吸困難により投与中止に至った症例は1%未満でした。

PLATO試験は、侵襲的治療を受けた患者と薬剤療法を受けた患者の両方を含めることにより、急性冠症候群患者への実地医療の現状を反映する試験デザインになっています。

PLATO試験の主要解析結果は、2009年8月に欧州心臓病学会で発表され、同時にNew England Journal of Medicineに掲載されました。

アストラゼネカは今年の第4四半期に欧州および米国の規制当局に対しTicagrelorの新薬承認申請、医薬品販売承認申請を行なう予定です。なお、日本では第Ⅰ相臨床試験が終了しています。

Notes to editors

Ticagrelorについて
Ticagrelorはアストラゼネカが急性冠症候群の治療薬として開発中の抗血小板剤です。可逆的にADP受容体に結合する抗血小板剤としては初の薬剤で、ADP受容体のP2Y12を選択的に阻害します。

PLATO試験について
PLATO試験は急性冠症候群患者18,624例を対象にTicagrelorとアスピリンの併用療法群とクロピドグレルとアスピリンの併用療法群を直接比較した試験で、Ticagrelorが有効性評価および安全性評価において意義のある成績を達成できるか検討した試験です。今後、PLATO試験のデータベースをもとにさらなる解析を進め、得られた知見を公表していく予定です。