日本人の安定期冠動脈疾患患者において初めて動脈硬化退縮を実現 - クレストール®COSMOS試験 -


大阪で開催されている第73回日本循環器学会総会・学術集会で、日本人の安定期の冠動脈疾患を有する高コレステロール血症患者を対象に、クレストール®(ロスバスタチン)による動脈硬化退縮効果を検討したCOSMOS(コスモス)試験が、本日、発表されました。COSMOS試験の結果、一次エンドポイントである冠動脈プラーク体積は5.07%の減少が確認されました(p<0.0001 vs 投与前)。これにより、クレストール®は日本人の安定期冠動脈疾患患者において、初の動脈硬化退縮を実現させたことになります。

COSMOS試験はクレストール®を2.5mg/日から投与を開始し、LDL-Cを80mg/dL未満に低下するまで漸次増量させて(最大20mg/日)、76週間投与後の冠動脈プラーク体積の変化をIVUS(血管内超音波法)を用いて検討した試験です。投与後のLDL-Cは82.9mg/dLまで低下、HDL-Cは55.2mg/dLまで上昇、LDL-C/HDL-C比は1.56まで低下しました。クレストール®によるこれら脂質プロファイルの改善が動脈硬化退縮を実現する大きな要因であると考えられます。また、安全性においてもクレストール®の1日最大用量20mgまでの忍容性は良好でした。

試験を発表した順天堂大学医学部循環器内科学の代田浩之教授は「これまで、日本人の急性期冠動脈疾患患者を対象にスタチンによる冠動脈プラークの体積変化が検討された報告はありましたが、COSMOS試験は、安定期冠動脈疾患患者を対象とした初めての試験です。この結果を受け、これからの脂質異常症治療には、日本人においても動脈硬化の退縮を目指した治療が重要であると考えます。また退縮を実現するためには積極的なLDL-CとHDL-Cの管理を進めていくこと、つまりLDL-C/HDL-C比1.5を目指した治療が重要であると考えます」と語っています。

COSMOS試験からの主な知見

  • クレストール®投与によって冠動脈プラーク体積は5.07%退縮しました(平均値、p<0.0001 vs 投与前)。また、対象患者の73%が退縮の実現が難しいと考えられる脂質低下薬の前投与有りの患者さんでしたが、前投与有りのサブグループで4.04%の退縮が確認され(平均値、p<0.02 vs 投与前)、前投与なしのサブグループでは7.85%の退縮(平均値、p<0.02 vs 投与前)が確認されました。
  • 以上の変化をもたらした要因として、LDL-Cが82.9mg/dLまで低下(38.6%低下、p<0.0001 vs 投与前)、HDL-Cが55.2mg/dLまで上昇(19.8%上昇、p<0.0001 vs 投与前)、LDL-C/HDL-C比が1.56まで低下(47.5%低下、p<0.0001 vs 投与前)したことが考えられます。
  • クレストール®2.5mg~20mgの忍容性は良好でした。

COSMOS (COronary atherosclerosis Study Measuring effects Of Rosuvastatin using intravascular ultrasound in Japanese Subjects) 試験
日本人の冠動脈疾患を有しPCIを必要とする高コレステロール血症患者を対象として、クレストール®の動脈硬化退縮効果をIVUS(血管内超音波法)によって評価した初めての多施設共同オープン試験です。対象は20歳以上75歳以下で待機的CAGまたはPCIを施行した患者126例。クレストール®を2.5mg~20mgまで投与することによって、LDL-Cを80mg/dL未満に低下させ、76週間観察しIVUSによって冠動脈プラーク体積の変化率を評価しました。


GALAXYプログラム
COSMOS試験はスタチン研究における未解明の重要な問題に取り組むために計画された世界的な研究であるアストラゼネカのGALAXYプログラムのひとつです。これまでGALAXYプログラムには世界55カ国から69,000例を超える患者が登録されています。

クレストール®について
クレストール®は世界95カ国以上で承認され、1,600万人以上の患者に服用されています。臨床試験及び、市販後のデータからクレストール®の安全性プロファイルは他のスタチンと同様であることが示されています。クレストール®の日本における適応症は、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症です。日本での通常開始用量は2.5mg/日ですが、早期にLDL-コレステロール値を低下させる必要がある場合は5mg/日より投与可能で1日最大用量は20mgです。