ブデソニド(Pulmicort®)による喘息治療中の母親における乳児に対する薬剤の曝露はごくわずか

この資料は、スウェーデン アストラゼネカ社が10月2日(現地時間)に発表したプレスリリースを 日本語に翻訳・再編集し、皆様のご参考に供するものです。
この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。

 


授乳期にある母親の乳児における吸入ステロイド薬ブデソニド(Pulmicort®)の曝露はごくわずかであることがスウェーデンで行われた薬物動態試験で明らかになりました。
これは、吸入ステロイド薬の母乳への移行について初めて検討した試験で、その結果は本年8月に米国サンディエゴで開催された国際ラクテーション・コンサルタント協会(International Lactation Consultant Association:ICLA)の年次総会で発表され1、Journal of Allergy and Clinical Immunology 2007年10月号に掲載されました。この情報は喘息治療薬を処方する医師にとって重要ですが、授乳中でも喘息治療を安心して継続できるという意味において母親にとっても重要です。
本試験はブデソニドによる喘息治療を受けている授乳婦8例とその子供(乳児)を対象としており、現在推奨されている手法に従って薬物の乳汁移行、乳児が乳汁を介して摂取する薬物量、および乳児の血中濃度を評価しました2。その結果、乳汁におけるブデソニドの濃度は母親の血中濃度より低く、乳汁を摂取した乳児の血中濃度は検出限界以下であることが示されました。なお、乳児の平均血中濃度の推定値は母親の平均血中濃度の約600分の1でした。

妊娠および授乳中の喘息および吸入ステロイド薬について:
米国での女性の喘息罹患率は8~9%で、喘息は妊婦にも発症しうる疾患の一つです3。それに加えて42%の女性が産後に喘息の増悪を経験しているという報告もあることから、持続型喘息の女性は、妊娠中・授乳中も継続して治療を受ける必要があります4。米国喘息教育・予防プログラム(National Asthma Education and Prevention Program)では、妊娠中には喘息症状やその増悪に苦しむより、喘息治療薬を継続的に使用するほうが妊婦にとってリスクが低いことが示されています5。吸入ステロイド薬(ICS)は、妊娠中の喘息増悪リスクを低下させることが示されており、成人および小児における持続型喘息の第一選択薬となっています6。また、3ヶ所の出生登録所のデータを検討したスウェーデンの大規模な疫学調査では、妊娠中のブデソニド(Pulmicort®)の使用には先天性奇形のリスクがないことが示されています7
以上のことから吸入ステロイド薬ブデソニドは妊娠中・授乳中の女性の喘息治療薬に適した薬剤であると考えられます8

アストラゼネカについて:
アストラゼネカは、医療用医薬品の研究、開発、製造及び販売、並びにヘルスケアサービスの提供などのヘルスケア事業を世界的に展開している医薬品メーカーです。年間264億7,500万ドルのヘルスケア事業の売上高を有し、消化器、循環器、ニューロサイエンス、呼吸器、オンコロジー及び感染症製品の販売でリーディングポジションを確立しています。アストラゼネカに関する詳細はwww.astrazeneca.comをご確認ください。

 

References:

  1. Falt A, Bengtsson T, Gyllenberg A, et al. Negligible exposure of infants to budesonide via breast milk. Poster and abstract presented at the annual conference of the International Lactation Consultant Association (ICLA), San Diego, USA, 15-19 August 2007.
  2. Begg EJ, Duffull SB, Hackett LP, Ilett KF. Studying drugs in human milk: time to unify the approach. J Hum Lact 2002; 18(4): 323-332
  3. Kwon HL, Triche EW, Belanger K, Bracken MB. The epidemiology of asthma during pregnancy: prevalence, diagnosis, and symptoms. Immunol Allergy Clin North Am 2006; 26: 29-62
  4. Tan KS, Thomson NC. Asthma in pregnancy. Am J Med 2000; 109: 727-733
  5. NHLBI, NAEPP Asthma and Pregnancy Working Group. NAEPP expert panel report. Managing asthma during pregnancy: recommendations for pharmacologic treatment-2004 update. J Allergy Clin Immunol 2005; 115: 34-46
  6. NAEPP. NAEPP expert panel report: guidelines for the diagnosis and management of asthma update on selected topics - 2002. J Allergy Clin Immunol 2002; 110 (5 Suppl): S141-S219
  7. Ericson A, Kallen B. Use of drugs during pregnancy - unique Swedish registration method that can be improved. Inf Lakemedelsverket (Information from the Swedish Medical Products Agency) 1999; 1: 8-11
  8. Schatz M. Breathing for two: now we can all breathe a little easier. J Allergy Clin Immunol 2005; 115 (1): 31-33

Notes to Editors:
パルミコート®の日本における適応症は、気管支喘息で、用法・用量は成人には、ブデソニドとして1回100~400μgを1日2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが1日の最高用量は1600μgまでとする。