ゾラデックス®(ゴセレリン酢酸塩)の内分泌療法により 前立腺がんを長期にわたりコントロールできることを示す調査結果1が発表される

この資料は、英国アストラゼネカ社が9月3日(英国現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳・再編集し、皆様のご参考に供するものです。
この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。


前立腺がん患者が最も重視する治療目標は長期にわたるがんのコントロールであるが、
4人に1人は受けられる治療選択肢の全ては知らないとの調査結果2
 


2007年9月3日英国マックルズフィールド:
予後不良の非転移性前立腺がん患者は、ゾラデックス(一般名:ゴセレリン酢酸塩)を用いる根治療法後の再発予防を目的とした補助アンドロゲン抑制療法(アジュバント内分泌療法)によって、長期にわたりがんのコントロールが得られるとの調査結果がProstate Cancer and Prostatic Diseases1に発表されました。調査結果によると、長期にわたりがんのコントロールが得られた患者の死亡リスクは一般の男性のものに相当するとされています。


著者らは、ゴセレリンによるアジュバント内分泌療法を予後不良の非転移性前立腺がん患者に対する「curative(治癒)」を目的とした治療薬として分類し直すべきであるとし、これを現行の臨床ガイドラインに反映させるべきであると結論しています。

この調査結果は、予後不良の非転移性前立腺がん患者に対してゴセレリンによるアジュバント内分泌療法を行うことで、長期にわたりがんをコントロールできることを示しています。今月号のCurrent Medical Research and Opinionには、局所進行又は転移性の前立腺がん患者を対象とした、別の調査結果も掲載されており、それによると、前立腺がん患者が内分泌療法を選択する際に最も重視することは、長期にわたるがんのコントロールでした。しかし、調査に回答した4分の1以上の患者は、受けられる治療の選択肢について、全ては知らないと感じていました2

ゴセレリンを「curative」を目的とした治療薬として分類し直すべきであるとの論文の筆頭著者であるPrincess Margaret Hospital泌尿器科(カナダ・トロント)のNeil Fleshner医師は、次のように述べています。「これまで、黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニストは転移性前立腺がんの姑息的治療薬であった。現在、予後不良の非転移性前立腺がん患者において、数多くの臨床試験によりアジュバント内分泌療法の生存に関する良好な結果が示されているにもかかわらず、医師らは未だにアジュバント内分泌療法を補助的な治療と考えている。今回の報告はこのような考えに異議を唱えるものであり、ゴセレリンによるアジュバント内分泌療法で予後不良の非転移性前立腺がんを長期にわたりコントロールできることがはっきりと示されている。」

生存に関する試験データが「cure」の概念を支持
著者らは、予後不良の非転移性前立腺がん患者を対象に行われた4つの長期無作為化比較対照試験の生存データを見直しました。これらの試験は、初期治療(前立腺全摘除術又は放射線治療)の後に、アジュバント内分泌療法を受けた患者を対象に行われたものです3 4 5 6

著者らがゴセレリンのデータの見直しを行ったのは、ゴセレリンが最も広く研究されているLHRHアゴニストであり7、LHRHアゴニストの中でも特に、5年以上の追跡期間を有する多くの無作為化比較対照試験において、アジュバント内分泌療法として、生存情報に関して検討されているからです3 4 5 6。これらの試験の結果から、著者らは、「cure」の定義を前立腺がんに特化したものに修正して用いることにより、「cure」の可能性が得られるのではないかと考え、検討を行いました。「cure」の定義は
1)治療の10~15年後に無病生存曲線(disease-free survival curve)が平坦になる状態、及び
2)全生存率が健康な男性の年齢の生存率に近づく状態、としました1
その結果、次のようなことが示されました:

  • 4つの試験のすべてを通して、ゴセレリンによるアジュバント内分泌療法を受けた予後不良の非転移性前立腺がん患者は、長期にわたりがんのントロールが得られることが示されました。ここで、予後不良は、諸基準の中で前立腺特異抗原(PSA)値が20 ng/mLを超え、グリーソンスコアが8を超える高値であること、と定義されています。
  • 長期追跡期間中に無病生存(Kaplan-Meier)曲線は平坦化しました。これは多くの患者で再発がみられていないことを示しています。
  • ゴセレリンを長期間使用しても、その副作用に関連して死亡率の有意な増加はみられないことが全生存曲線によって示された点も重要です。

現行のガイドラインに対して試験結果がもつ意味
Fleshner医師は、さらに次のように述べています。「欧州泌尿器科学会議(European Association of Urology)と米国臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology)の治療ガイドラインでは、今のところ、アジュバント内分泌療法は「cure」の可能性のある治療としては分類されていません。乳がん患者におけるタモキシフェンによるアジュバント内分泌療法では、大筋で今回のものと同じような長期試験結果が得られたことから、「curative」を目的とした治療として分類されたことに注目すべきです。ゴセレリンによるアジュバント内分泌療法は、予後不良の非転移性前立腺がん患者に対する「curative」を目的とした治療として分類し直されるべきです。」

患者調査は内分泌療法について患者への情報提供の必要性を強調
上記の調査結果は、予後不良の非転移性前立腺がん患者がゴセレリンによるアジュバント内分泌療法によって、長期にわたりがんをコントロールできることを示すものです。最近発表された局所進行又は転移性の前立腺がん患者を対象に行った別の調査2では、患者が内分泌療法を選択する際に最も重視したのは長期にわたるがんのコントロールであり、副作用は比較的重要ではないと考えられていることが示されています(副作用を重視したと回答した患者はわずか3%)2

その一方で、調査に回答した4分の1以上の患者は、受けられる治療の選択肢について、全ては知らないと感じていました。この調査は世界の6カ国において内分泌療法を1年以上受けている前立腺がん患者382例を対象に行われ、最も多く使われていた薬剤はゴセレリンでした2

この調査結果は、前立腺がん患者が、病気についての情報や彼らが受けられる内分泌療法の選択肢について、より多くの情報を欲していることを医師が認識する必要があり、また医師は単に副作用の可能性に基づいて内分泌療法を治療選択肢から除外しないことが必要であることを明確に示しています。

前立腺がんは主に50歳以上の男性にみられる疾患です 8。多くの欧米諸国において、前立腺がんは男性のがんの中で最も多く診断されるものであり、3分に1人が前立腺がんと診断され、6分に1人がこのがんのために死亡しています9

Notes to Editors
患者調査について2

  • この調査研究は、AstraZenecaの資金提供により、独立した市場調査会社であるFast Forward Researchによって実施され、分析されました。
  • 調査は局所進行前立腺がん患者及び転移性前立腺がん患者を対象に行われ、合計382例から回答が得られました。
  • 調査はフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国、及び米国の6カ国で実施されました。

ゾラデックス(ゴセレリン酢酸塩)について:
ゾラデックス(ゴセレリン酢酸塩)は、20年間にわたって使用され、これまでに470万患者年の使用経験を有しています10。ゾラデックスは世界では1987年に初めて認可され、最も広く研究されている黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニストであり、さらにLHRHアゴニストの中で最も広範囲の適応を取得しています11。ゾラデックスは、局所進行前立腺がんにおける術後及び術前の補助療法として、また、進行前立腺がんに対する単独療法あるいは複合アンドロゲン遮断(Combined androgen blockade:CAB)療法におけるLHRHアゴニストとして、臨床的有益性をもたらすことが示されています10。本邦においては、1991年6月にゾラデックス®3.6mgデポが承認され、同年9月に販売開始。また2002年1月にゾラデックス®LA10.8mgデポが承認され、同年4月に販売開始されました。

アストラゼネカについて:
アストラゼネカは、医療用医薬品の研究、開発、製造及び販売、並びにヘルスケアサービスの提供などのヘルスケア事業を世界的に展開している医薬品メーカーです。年間264億7,500万ドルのヘルスケア事業の売上高を有し、消化器、循環器、ニューロサイエンス、呼吸器、オンコロジー及び感染症製品の販売でリーディングポジションを確立しています。アストラゼネカは、Dow Jones Sustainability Index(Global)及びFTSE4 Good Indexに選定されています。

ゾラデックスはアストラゼネカグループの登録商標です。

References

  1. N. Fleshner et al. Adjuvant androgen deprivation therapy augments cure and long-term cancer control in men with poor prognosis, nonmetastatic prostate cancer. Prostate Cancer and Prostatic Diseases 2007: 1-7
  2. C. Hardy et al. Attitudes of prostate cancer patients towards the diagnosis and treatment of their disease: findings from a multinational survey. Current Medical Research and Opinion 2007. Vol. 23, No. 9, 2107 - 2116
  3. Messing EM et al. Immediate versus deferred androgen deprivation treatment in patients with node-positive prostate cancer after radical prostatectomy and pelvic lymphadenectomy. Lancet Oncol 2006: 7; 472-79
  4. Pilepich MV, Winter K, Lawton CA et al. Androgen suppression adjuvant to definitive radiotherapy in carcinomas of the prostate - long term results of phase III RTOG 85-31. Int J Radiat Oncol Biol Phys 2005; 61: 1285-90
  5. Bolla M, Collette L, Blank L et al. Long-term results with immediate androgen suppression and external irradiation in patients with locally advanced prostate cancer (an EORTC study): a phase III randomised trial. Lancet 2002; 360: 103-8
  6. Hanks GE, Pajak TF, Porter A et al. Phase III trial of long-term adjuvant androgen deprivation after neoadjuvant hormonal cytoreduction and radiotherapy in locally advanced carcinoma of the prostate: the Radiation Therapy Oncology Group Protocol 92-02. J Clin Oncol 2003; 21: 3972-8
  7. Roach M 3rd, Izaguirre A. Expert Opin Pharmacother. 2007 Feb;8(2):257-64
  8. Kirby RS et al. Prostate cancer and sexual function. Prostate cancer and prostatic diseases 1998:1:179-184
  9. www-dep.iarc.fr/globocan/globocan.html Cancer Incidence, Mortality and Prevalence worldwide. Version 1.0 IARC CancerBase No. 5 Lyon, IARCpress, 2001
  10. AstraZeneca. Data on file
  11.  ZOLADEX (goserelin) International Prescribing Information