治療歴を有する進行非小細胞肺がん(NSCLC)において イレッサ®(ゲフィチニブ)はドセタキセルと同程度の有効性を示す

この資料は、英国アストラゼネカ社が9月5日、韓国で開催中のWorld Conference on Lung Cancerでのメディア・ブリーフィング時に配布したものを日本語に翻訳・再編集し、皆様のご参考に供するものです。
この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。


-治療歴を有する進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者において 2剤を比較した大規模第III相試験結果より-
 


2007年9月5日-韓国(ソウル)-
韓国で開催中のWorld Conference on Lung Cancer(世界肺がん会議)において、経口抗がん剤イレッサ(一般名:ゲフィチニブ)の投与を受けた非小細胞肺がん(NSCLC)患者の全生存期間は、静注剤であるドセタキセルの投与を受けた患者と同程度(劣らない=非劣性)であることを示す第III相試験INTEREST(IRESSA Non-small-cell lung cancer Trial Evaluating REspose and Survival against Taxotere)の結果が発表されました1。また、イレッサ投与群で重篤な有害事象報告は少なく、従来の有害事象報告と一致していました。またイレッサ投与群は、ドセタキセル投与群に比べより優れた患者のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)を示しました。

INTERESTは、治療歴を有する進行非小細胞肺がん患者を対象とした化学療法剤との直接比較の第III相試験で、イレッサなどのEGFRチロシンキナーゼ阻害剤が全生存期間1において非劣性を示した初めての試験です。

当試験は治療歴を有する進行非小細胞肺がん患者1,466例を対象にイレッサとドセタキセルの全生存期間を比較したもので、治療歴を有する進行非小細胞肺がん患者を対象に2剤を比較した大規模第III相試験です。

テキサス州ヒューストンのMD Anderson Cancer CenterのAssistant Professor of Medicineであり、INTEREST試験の共同治験責任医師でもあるEdward Kim医師は次のように述べました。「この大規模試験により、治療歴を有する進行非小細胞肺がん患者において、化学療法と比較した場合の分子標的療法の役割が検証されました。この試験では、イレッサはドセタキセルと同程度の有効性を示し1、ドセタキセルより優れた忍容性プロファイルを示しました2。その結果、ドセタキセル投与患者に比べて、有意に多数のイレッサ投与患者において、臨床的に重要なクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の改善3が示されました。明らかに、進行がん治療は、毒性を最小限に抑えながら有効性を改善する方向に進んでいます。」

アストラゼネカはこれらのデータを規制当局に報告しています。

現在、イレッサは36ヵ国で進行非小細胞肺がん(NSCLC)の治療薬として承認されています4

References
1. 2007年9月に韓国ソウルで開催のWCLCで発表されたデータ(Douillard J-Yらによる)
本試験は、全生存期間におけるドセタキセルに対するイレッサの非劣性を示すという主目的を達成しました。ハザード比[HR]は1.020、96%信頼区間[CI]は0.905~1.150です。このHRのCIは、予め定めた非劣性限界値である1.154を下回っていました(この基準はTAX 317試験から得られた全生存期間についてのベストサポーティブケア(BSC)に対するドセタキセルの優越性の50%に相当します-Shepherd FAら、Prospective randomised trial of docetaxel versus best supportive care in patients with non-small-cell-lung cancer previously treated with platinum-based chemotherapy(プラチナ製剤を含む化学療法の治療歴を有する非小細胞肺がん患者におけるドセタキセルとBSCのプロスペクティブ無作為化比較試験). J Clin Oncol 2000; 18: 2095-2103)。

有効性の副次的評価項目:イレッサとドセタキセルによる無増悪生存期間、奏効率及び疾患関連症状の改善には大きな差は認められませんでした。無増悪生存期間のHRは1.04、95% CIは0.93~1.18、p=0.466でした。奏効率はイレッサでは9.1%、ドセタキセルでは7.6%であり、オッズ比は1.22、95% CIは0.82~1.84、p=0.326でした。

EGFR FISH解析対象集団:374例(25.5%)がFISH解析の評価可能症例でした。このうち、174例(47%)がEGFR FISH陽性でした。本試験では、イレッサを投与したFISH陽性例の生存期間がドセタキセルより優れるという仮説を裏付けるエビデンスはコプライマリー解析から得られませんでした。FISH陽性例の生存期間は全症例とほぼ同じであり、治療群間に大きな差はみられませんでした(HR 1.09、95% CI 0.78~1.51、p=0.620)。

2. イレッサではドセタキセルに比べ重篤な有害事象報告は少なく(22.1% vs. 29.4%)、CTCグレード3又は4の有害事象(AE)は37.3% vs. 55.9%、投与中止に至るAEは8.1% vs. 14.3%でした。イレッサに関するAE報告は、従来の報告と一致していました(最も多く認められた事象は発疹/ざ瘡及び下痢)。ドセタキセルでは、血液毒性、無力症、脱毛症、神経毒性及び体液貯留が多く認められました。

3. FACT-L(イレッサ25% vs.ドセタキセル15%、p<0.0001)及びトライアル・アウトカム・インデックス(17% vs. 10%、p=0.003)を用いた評価では、臨床的に意義のあるクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の改善がみられたイレッサ投与患者はドセタキセル投与患者より有意に多くなりました。
肺癌サブスケール(LCS)を用いた評価では、肺がんの症状の改善がみとめられた患者の割合には、治療群間に大きな差は認められませんでした(20% vs. 17%、p=0.133)。

4. 製品承認の詳細は国によって異なり、一部の国ではセカンドラインの適応を有し、化学療法既治療例に対しイレッサの使用が認められていますが、その他の国の適応では、プラチナ製剤を含む化学療法、ドセタキセルの両方とも無効となった患者に限ってイレッサの使用が認められています。

肺がんについて
毎年新たに肺がんの診断を受ける患者は135万人以上にのぼり、この深刻な疾患による死亡者は120万人近くに達します-これは乳がんと大腸がんと前立腺がんを合わせた死亡者数を上回っています。
肺がんは、他の臓器やリンパ節に転移する前の早期に発見されれば、約半数の患者は5年以上生存できます。しかし、このような早期に発見される肺がんはわずかしかなく、通常は進行してから診断され、その場合の5年生存率は約15%に低下します。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、医療用医薬品の研究、開発、製造及び販売、並びにヘルスケアサービスの提供などのヘルスケア事業を世界的に展開している医薬品メーカーです。年間264億7,000万ドルのヘルスケア事業の売上高を有し、消化器、循環器、ニューロサイエンス、呼吸器、オンコロジー及び感染症製品の販売でリーディングポジションを確立しています。アストラゼネカは、Dow Jones Sustainability Index(Global)及びFTSE4 Good Indexに選定されています。
詳細は、弊社のウェブサイトwww.astrazeneca.co.jpをご覧ください。

イレッサはアストラゼネカグループの登録商標です。