大規模臨床試験でアテローム性動脈硬化の退縮効果を示した最初のスタチン

この資料は、英国本社が2006年3月13日に発表したリリースを翻訳し再編集したものです。内容や解釈は英語のリリースが優先されます。
クレストールの日本における適応症は、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症です。また、日本での通常開始用量は2.5mg/日ですが、早期にLDL-コレステロール値を低下させる必要がある場合は5mg/日より投与可能です。
なお、日本においては現在、製造販売後調査を実施中です。


ASTEROID は、アテローム性動脈硬化の可逆性について、クレストールを用いた積極的治療法の効果を検討した試験です


英国・ロンドン(2006年3月13日) -2年間にわたって実施された画期的な試験の結果から、クレストール(ロスバスタチン)が、冠動脈疾患患者の冠動脈内に形成されたプラークを退縮させることが示されました。これは、スタチンとしては初めて大規模臨床試験でアテローム性動脈硬化の退縮効果を示したことになります。第55回米国心臓病学会(ACC)で発表されたASTEROIDの成績では、患者の動脈に形成されたプラークの体積がクレストール投与により7%~9%、減少したことが示されています。また、プラークの体積の有意な減少とともに、LDL-C(いわゆる‘悪玉’コレステロール)値の有意な低下 (53 %、 p<0.001 vs 投与前値)およびHDL-C(いわゆる‘善玉’コレステロール)値の上昇(15 %、 p<0.001 vs 投与前値)が示されました。

アストラゼネカのクリニカル・リサーチ部門の上級副社長である、Dr Howard Hutchinsonは次のように述べています。「複数の臨床試験から、クレストールは既存のスタチンと比較して、よりLDL-C低下効果に優れ、HDL-Cの有意な上昇効果を示しています。このことから、クレストールは効果的かつ忍容性に優れた治療法であることが確認されています。本試験のデータにおいては、5人のうち4人に動脈のプラークの退縮が示されました。これは重要かつ新しい知見です。この知見は、アテローム性動脈硬化に起因したイベント発症を低減するために、LDLおよびHDL-Cを積極的に管理することのベネフィットを強調するものであると私たちは考えています」。また、「私たちは、クレストールがアテローム性動脈硬化および心血管系イベントに対して良好に作用するという仮説を確認するために、GALAXYプログラムをデザインしました。ASTEROIDの結果は、私たちの仮説を確認する過程において、非常にエキサイティングな一歩を残しました」と述べています。

アテローム性動脈硬化は、コレステロール、炎症性細胞、線維性組織が蓄積し、動脈壁にプラークが形成されて起こります。プラークが破綻すると身体の血流が妨げられ、心臓発作や脳卒中を招くことになります。

ASTEROID (A Study To Evaluate the Effect of Rosuvastatin On Intravascular Ultrasound-Derived Coronary Atheroma Burden) は、冠動脈造影を受けた冠動脈疾患患者507例を対象とした、クレストール40mgの有効性を評価する、104週間、オープンラベル、1群でのエンドポイントを盲検化した試験です。標的冠動脈のプラーク体積を最初の冠動脈カテーテル検査時と治療2年後に測定しました。ASTEROIDは、血管内エコー法(IVUS)を使って、標的冠動脈のプラーク体積の変化を投与前値と比較しています。

IVUSデータで評価可能例349 例に基づく主な知見:

  • クレストール投与による、標的冠動脈でのアテローム体積の変化率は-0.79% (中央値)であった。 (p<0.001 vs 投与前値)・・・ 一次エンドポイント
  • クレストールは、標的冠動脈で最も高度な病変の、長さ10mmセグメントのアテロームの総体積を9.1% (中央値)減少させた。(p<0.001 vs 投与前値)・・・ 一次エンドポイント
  • クレストールは、標的冠動脈でのアテロームの総体積を6.8% (中央値)減少させた。(p<0.001 vs 投与前値)・・・ 二次エンドポイント
  • 以上の変化は、LDL-C値の53% 低下(p<0.001 vs 投与前値)およびHDL-C値の15% 上昇(p<0.001 vs 投与前値 )を伴った。
  • すべての患者サブグループで、また投与前のLDL-C、HDL-C値にかかわらず、有意な退縮がみられた。
  • クレストール40 mg の忍容性は、2年間の投与期間で良好だった。

クレストールは、脂質代謝異常の治療に用いられますが、アテローム性動脈硬化症には適応がありません。40mgは、クレストールの最高用量として欧米で承認されています。
クレストールの添付文書には、個々の患者に応じて、推奨される開始用量や増量が記載されています。多くの国で、通常開始用量は5mg/日あるいは10mg/日です。

クレストールは、これまでに600万人の患者さんに投与され、処方箋枚数は4,000万枚を超えています。また、クレストールの安全性プロファイルは、その他の市販されているスタチンと同様です。

Notes to editors:
血管内エコー法 (IVUS)は、高周波数の超音波を使って血管内を走査する侵襲的な動脈内のイメージング法です。あらかじめ定めた長さの血管の連続した断面図と組み合わせることで、動脈壁内のアテロームの体積を測定します。IVUSは、アテロームの体積を最も厳密に定量的に測定することができる診断法のひとつとして認められています。

ASTEROID は、アストラゼネカのGALAXYプログラムのひとつです。本プログラムはスタチン研究における未解明の重要な問題に取り組むために、また、心血管系イベントのリスクの低減と患者アウトカムにクレストールが与える影響を検討するためにデザインされたプログラムです。
GALAXYプログラムは、世界50カ国以上の国で、50,000例を超える症例がリクルートされています。