タモキシフェンによる術後補助療法施行中の早期閉経後乳がん女性に「アリミデックス」™への「切り替え」を行うことにより、無再発生存期間が延長されることがデータによって裏付けられた

この資料は、英国アストラゼネカ社が8月5日(英国現地時間)に発表しましたプレスリリースを日本語に翻訳再編集し、皆様のご参考に供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。
http://www.astrazeneca.comをご参照ください。
 



「今回の結果は、タモキシフェンからアナストロゾールへの切り替えが、無再発生存期間を延長することを裏付けた。」

Professor Raimund Jakesz
Vienna Medical University, Austria
Austrian Breast & Colorectal Cancer Study Group

2005年8月5日金曜日、英国マクレスフィールド:

本日、早期乳がんの術後補助療法としてタモキシフェンを現在服用中の多数の女性に朗報となるデータが発表されました。プロスペクティブに計画されていた、2つの多施設共同無作為化試験の複合解析の結果がThe Lancetに発表され、それらの解析結果から、早期乳がんの術後補助療法として既にタモキシフェンを服用している閉経後女性において「アリミデックス」(アナストロゾール)への切り替えを行うことにより、乳がんの再発率が低下することが確認されました1
ABCSG*8試験(対象患者2262例)とARNO**95試験(962例)は、タモキシフェンの服用を5年間継続するよりも、2年間のタモキシフェン治療後「アリミデックス」に切り替えた方が有効であるかを評価することを目的としてデザインされた類似する試験です。28ヵ月間(中央値)の追跡調査の結果、タモキシフェンの服用を継続するよりも「アリミデックス」に切り替えた方が、

  • 乳がん再発リスクが40%低くなる(HR=0.60;p=0.0009)、及び
  • 遠隔転移リスクが39%低くなる(HR=0.61;p=0.0067)

ことがわかりました。

ATAC***試験では、早期乳がんの診断後最初の5年間については、有効性及び忍容性のいずれにおいても、タモキシフェンよりも「アリミデックス」を服用した方が優れた成績を得られることが認められました2
ATAC試験に参加した9,000人を上回る閉経後女性のデータから、「アリミデックス」を5年間服用すると、再発リスク(遠隔再発リスク及び対側乳がん発生リスクを含む)が有意に低下することが示されました。また、子宮体癌、深部静脈血栓症、脳卒中のリスク増大など、タモキシフェンに起因するとされている重篤な有害事象の多くが減少することも示されています2

今回、これら最新の試験データから、「アリミデックス」による術後補助療法を開始していない症例においても、治療薬をタモキシフェンから「アリミデックス」に切り替えることでベネフィットを得られることが認められました。
ABCSG 8試験の治験責任医師であるオーストリア、Vienna Medical UniversityのRaimund Jakesz教授は、「ABCSG試験及びARNO試験の結果から、現在タモキシフェンを服用中の女性は、無再発生存期間を延長させる可能性をできる限り高めるため、アナストロゾールに切り替えるべきであることが裏付けられています。ただし、これらの結果は、2年間のタモキシフェンによる術後補助療法を問題なく終了した早期乳がん女性のみに当てはまることに注意しなければなりません。乳がんの術後補助療法を今から開始しようとする患者さんには当てはまりません。」とコメントしています。

現在得られているいずれのエビデンスからも、5年間にわたるタモキシフェン療法は、ホルモン感受性早期閉経後乳がん女性に対する最適な治療とはもはやいえないことが示されています。最近改訂版が発表された、ASCO**** Technology Assessment on the Use of Aromatase Inhibitors(AIs)in the Adjuvant Setting(米国臨床腫瘍学会テクノロジーアセスメント)では、これから治療を開始する新規症例だけでなく、タモキシフェンによる既治療例に対しても、「アリミデックス」をルーチンに投与することを支持しています。ガイドラインでは、「・・・ホルモン感受性のある閉経後乳がん女性に対する最適な術後補助ホルモン療法には、初回治療においても、あるいはタモキシフェンによる治療後においてもアロマターゼ阻害剤を含めるべきである」と記載されており、それぞれの臨床状況におけるデータが示されているアロマターゼ阻害剤を使用することが好ましいとしています3。「アリミデックス」はアロマターゼ阻害剤の中で最も多くの臨床試験データが示されている薬剤であるとともに、このクラスの薬剤の中では唯一、術後の初回補助療法としても、タモキシフェンによる術後補助療法の切り替えとしても、その使用を支持するデータが得られているアロマターゼ阻害剤です。したがって、EBM(根拠に基づく医療)の観点から、「アリミデックス」はこのような状況のいずれにおいてもタモキシフェンに代わる内分泌療法の好ましい選択肢になることが示唆されています。

テキサス州、MD Anderson Cancer CentreのAman Buzdar医師は、「ATAC試験の結果、最初からアナストロゾールによる術後補助療法を開始することで、がんの再発を予防、および、タモキシフェンに伴う多くの有害事象の発現リスクを低下させる最良の機会を与えることができるとわかりました」とコメントしています。「ABCSG試験及びARNO試験では、タモキシフェン療法を既に開始している女性についても、アナストロゾールに切り替えることで再発のリスクが有意に低下するという更なるエビデンスが得られたのです。このことから、アナストロゾールは早期閉経後乳がん女性に提供できる優れた治療薬であり、新しい標準治療として術後のできる限り早い時期にすべての適切な患者に提供すべきであることが立証されました。」

References

  1. Jakesz R, Jonat W, Gnant M et al. Switching of postmenopausal women with endocrine-responsive early breast cancer to anastrozole after 2 years’ adjuvant tamoxifen: combined results of ABCSG Trial 8 and ARNO 95 Trial. Lancet, 2005; 366: 455-62.
  2. ATAC Trialists' Group. Results of the ATAC(Arimidex, Tamoxifen, Alone or in Combination)trial after completion of 5 years' adjuvant treatment for breast cancer. Lancet, 365(9453): 60-62.
  3. Winer EP, Hudis C, Burstein HJ et al. American Society of Clinical Oncology Technology Assessment on the Use of Aromatase Inhibitors As Adjuvant Therapy for Postmenopausal Women With Hormone Receptor-Positive Breast Cancer: Status Report 2004. J Clin Oncol 2005; 23(3)619-629

Notes to editors
*ABCSG-Austrian Breast&Colorectal Cancer Study Group
**ARNO-‘Arimidex’-‘Nolvadex’
***ATAC-‘Arimidex’、Tamoxifen, Alone or in Combination
****ASCO-American Society of Clinical Oncology

アストラゼネカは、がん領域で卓越した研究と革新を伝統とし、「アリミデックス」(アナストロゾール)、「カソデックス」(ビカルタミド)、「FASLODEX」(フルベストラント)、「ノルバデックス」(タモキシフェン)、「ゾラデックス」(ゴセレリン)、「TOMUDEX」(raltitrexed)及び「イレッサ」(ゲフィチニブ)などのがん治療薬を開発しました。また、腫瘍増殖阻害剤、新生血管阻害剤、腫瘍血管標的剤及び抗浸潤剤などの一連の新しい標的製剤も開発しています。さらに、既存の細胞毒性のある抗がん剤やホルモン治療薬を更に改良した新たな化合物を開発するための合理的なドラッグデザイン技術を活用しています。現在、20を超える抗がん剤の研究開発プロジェクトを実施中です。

アストラゼネカは、医療用医薬品の研究、開発、製造及び販売、並びにヘルスケアサービスの提供などのヘルスケア事業を世界的に展開している医薬品メーカーです。年間214億ドルを超すヘルスケア事業の売上高を有し、消化器、循環器、呼吸器、オンコロジー及びニューロサイエンス製品の売上でリーディングポジションを確立しています。アストラゼネカは、Dow Jones Sustainability Index(Global)及びFTSE4Good Indexに選定されています。

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