抗精神病薬セロクエル®(フマル酸クエチアピン)投与中に発現した血糖値上昇、糖尿病性ケトアシドーシス及び糖尿病性昏睡についての緊急安全性情報のお知らせ

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:マーティン・ライト)は、本日、セロクエル®25mg錠・セロクエル®100mg錠(フマル酸クエチアピン;以後本剤)投与中に発現した血糖値上昇、糖尿病性ケトアシドーシス及び糖尿病性昏睡について緊急安全性情報を発出します。

2001年2月に本剤が日本で発売されて以来、高血糖についての根拠症例が3例蓄積された段階で、添付文書に高血糖を記載しました(2002年7月改訂)。一方、現在までに、本剤投与中に発現した高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス及び糖尿病性昏睡などの症例の蓄積が死亡例1例を含む13例に至り、今回、厚生労働省の指示を受け、本件に対する認識を最大限に高めるため注意喚起を徹底することになりました。

日本では、アストラゼネカが本剤を開発し、承認を保持していますが、販売は藤沢薬品工業株式会社に委託しています。副作用の評価ならびに厚生労働省に対する報告、及び添付文書の改訂などの対策はアストラゼネカの責任ですが、副作用情報の収集は両社間の協定に基づき藤沢薬品が担当していますので、今回の緊急安全性情報の配布は藤沢薬品が行います。

本剤は統合失調症をコントロールする非定型抗精神病薬です。本剤は、従来の定型抗精神病薬では十分な効果が得られなかった統合失調症の陰性症状にも有効です。また、錐体外路系症状(パーキンソニズム、アカシジア、ジスキネジア、ジストニア)などの定型抗精神病薬にみられる副作用が少ないという特徴があります。本剤は現在までに世界78カ国で400万例以上に投与されており、その有効性と安全性については十分なエビデンスがあると考えます。高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス及び糖尿病性昏睡に関しては、世界中でその発症率は0.01%未満です。アストラゼネカとしては、本剤がこれら糖尿病関連疾患を直接引き起こす確かな証拠は得られていないと考えておりますが、引き続き、本件について徹底的な調査、検討を進めていきます。

本剤は、統合失調症の陽性・陰性症状の改善及び錐体外路系の副作用が少ないことから、入院患者さんの外来治療への移行が期待できます。併せて、患者の皆様のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上、ならびに社会復帰の可能性を高めることが期待できます。統合失調症は患者の皆様の社会生活に支障をきたす困難な疾患であり、迅速かつ効果的な治療を必要とします。本剤がこれからも統合失調症の患者の皆様に貢献していくためには、正しく理解され、使用されなければなりません。アストラゼネカは、今回の緊急安全性情報により、本剤の理解・適正使用が促進され、患者の皆様の利益が最大化されることを期待しております。