最初の第II相臨床試験の結果、進行非小細胞肺癌において、ZD1839は、抗腫瘍作用を示した

アストラゼネカは、11月1日米国マイアミで開催中の第12回AACR-NCI-EORTC(American Association for Cancer Research-National Cancer Institute-European Organization for Research and Treatment of Cancer)国際会議において、下記のプレスリリースを実施しました。以下はその日本語訳です。

メディカルコレスポンダント向け リリース日:2001年11月1日、GMT 2pm


データ本日発表「分子標的癌治療」に関する第12回AACR-NCI-EORTC 国際会議(米国、マイアミ)で

AACR-NCI-EORTC(American Association for Cancer Research-National Cancer Institute-European Organization for Research and Treatment of Cancer)、米国・マイアミ - 本日初めて発表される、最初の主要な第II相臨床試験の速報データは、ZD1839が前治療で効果が認められなかった進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者の50%以上で、癌が半分以下に縮小するかあるいは病勢安定をもたらすことを示しています。ZD1839は1日1回、経口投与の分子標的治療剤 であり、最近、乳癌、直腸癌、胃癌、ホルモン抵抗性の前立腺癌などの多様な腫瘍での第II相臨床試験も開始されています。

これらの結果は初回報告であり、ZD1839が250mg/日および 500mg/日の両投与量で、全般的に忍容性がよく、白金製剤ベースの前治療を受けたNSCLC患者にとって有意な抗癌作用があり、臨床的に意味のある症状緩和が得られることを示唆しています。

210名の患者が、国際試験として実施された無作為二重盲検試験にリクルートされました。この試験は、ZD1839 を250mg/日 および 500mg/日を使った単剤療法でした。試験中、最初の4カ月間は4週間毎に、そしてその後は、病状が進行するまで8週間毎に、腫瘍の評価を行いました。本日発表されたデータには、最短4カ月間フォローアップされた208名の患者における速報結果が含まれています。全体の奏効率18.7%(著効+有効)でした。全体の病勢コントロール率は52.9%でした(著効+有効+病勢安定)。多くの前治療を受けた患者の34%が、4カ月後に病勢進行がない状態でした。疾病関連症状の改善までの期間の中央値は、わずか8日でした。重要なことは、これらの結果が、肺癌治療でよくみられる重い副作用を患者に与えることなしに達成されたということです。ZD1839投与時の主な副作用は、発疹、乾燥皮膚あるいは掻痒のような軽度から中等度の皮膚反応や下痢です。重篤な副作用はまれで、通常は病勢の進行に関連しています。

これらは、細胞障害性の前治療を1ないし2レジメン受け、そのうちの一つが少なくとも白金製剤を含み、他の「標準」治療のオプションすらなかった患者にとっては、特に勇気づけられる結果です。

本試験の治験統括医のひとりであるDr J Baselga(the Hospital Universitari Vall d'Hebron, スペイン、バルセロナ)は、本日、次のように述べています。「毎年、肺癌で亡くなる患者は前立腺癌と乳癌で亡くなる患者を合わせた数より多い。しかし、この手の施しようのないと思われる疾患に対する治療のオプションは依然として限られており、延命率は低い。ZD1839のような新しい治療法はどうしても必要とされており、私たちはこの重要な試験からこれらの最初の結果が得られたことで、大いに勇気づけられている。非小細胞肺癌は治療困難な疾患であり、これらのデータにより、あったとしてもほとんど既存の治療オプションが利用できない患者さんにとって、意味のある一歩を踏み出したといえる。

ZD1839が、少なくとも一つの前治療レジメンを既に受け、既存の治療に伴う重い副作用に苦しみ、そのような治療に耐えられないかもしれない患者にとって、忍容性がよいということがわかったことは今後の自信につながる。」

米国で終了間近の二つ目の試験は、難治性のNSCLC のサードライン単剤療法としてZD1839を評価しています。さらに、一般に使われる化学療法剤との併用で、NSCLCに対するファーストラインのポテンシャルのある薬剤として、ZD1839を評価している二つの大規模試験もまた、実施されています。

AACR-NCI-EORTC で今週発表されるほかのデータは、より幅広いタイプの固形癌で、ZD1839のポテンシャルにハイライトしています。ゲムシタビンおよびシスプラチン併用における、ZD1839の忍容性、有効性および薬理動態学を評価する第I相試験で、この併用はNSCLC、食道癌および原発巣不明の腺癌(ACUP)などの一連の原発性癌患者において、管理可能で、かつ予測可能な毒性プロファイルに加え、有効である可能性があることを示しています。2別の第I相試験のデータでは、フルオロウラシルやロイコボリンとの併用でZD1839は、進行直腸癌患者において忍容性が良好であることが示されています。  3ZD1839は直腸癌において単剤で抗腫瘍作用を示唆した前臨床エビデンスと一致しています。  4加えて、更に別の前臨床データでもまた、乳癌細胞株においてタモキシフェン(「ノルバデックス」)との併用で、ZD1839の有効性が示されています。5

ZD1839は経口で作用する、選択的な EGFR-TKI(上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤)です。EGFR-TKIは、細胞間のシグナル伝達を制御し、癌細胞の浸潤と生存に影響を与えるEGFR-TKという酵素の活性を標的にしブロックします。EGFの受容体は、多くの固形癌の癌細胞におけるバイオロジーにおいて大きな役割を果たしているので、ZD1839は、一般の固形悪性腫瘍を幅広く治療できるポテンシャルを有しています。

AstraZenecaは、抗増殖剤、血管新生抑制剤、血管標的剤 および浸潤阻害剤などの一連の画期的な標的製剤とともに、'Arimidex'(日本での製品名「アリミデックス」)、'Casodex'(同「カソデックス」)、'Nolvadex'(同「ノルバデックス」)、'Tomudex'(日本では未発売)、'Zoladex'(同「ゾラデックス」)など現在の抗癌治療の発展を導いたオンコロジー領域で、優秀かつ革新的な研究の伝統を継続していきます。アストラゼネカはまた、現行の細胞障害性治療およびホルモン治療を超えるアドバンテージを提供する新規化合物を開発する、合理的な薬剤デザインテクノロジーを利用しています。当社には、20を超えるさまざまな抗癌剤プロジェクトが、研究開発の段階にあります。
 

'Arimidex'、'Casodex'、'Nolvadex'、'Tomudex'、'Zoladex'はアストラゼネカグループの登録商標です。
For further information and/or interviews with opinion leaders, please contact Louise Marland, AstraZeneca on +44 1625 510782 / + 44 7900 607794 or Naomi Mermod at Shire Hall International on + 44 207 471 1524.

For further press information regarding ZD1839 and other AstraZeneca cancer therapies, please visit www.cancerpressoffice.com

References:

  1. Baselga J. et al. Initial results from a Phase II trial of ZD1839('Iressa')as second- and third-line monotherapy for patients with advanced non-small cell lung cancer(IDEAL I). 12th AACR-NCI-EORTC International Conference on 'Molecular Targets and Cancer Therapeutics'. Miami, 2001.
  2. Giaccone G. et al. Combination therapy with ZD1839('Iressa'), an orally active, selective, epidermal growth factor receptor-tyrosine kinase inhibitor(EGFR-TKI), gemcitabine and cisplatin, in patients with advanced solid tumours: promising preliminary results on tolerability, efficacy and pharmacokinetics. 12th AACR-NCI-EORTC International Conference on 'Molecular Targets and Cancer Therapeutics'. Miami, 2001.
  3. Hammond L.A. et al. ZD1839('Iressa'), an epidermal growth factor receptor-tyrosine kinase inhibitor(EGFR-TKI), in combination with 5-fluorouracil(5-FU)and leucovorin(LV), in patients with advanced colorectal cancer(aCRC). 12th AACR-NCI-EORTC International Conference on 'Molecular Targets and Cancer Therapeutics'. Miami, 2001.
  4. Hirte H. et al. Initial results of part 2 of a phase I/II pharmacokinetics(PK), pharmacodynamic(PD)and biological activity study of ZD1839('Iressa'): NCIC CTG IND. 122. 12th AACR-NCI-EORTC International Conference on 'Molecular Targets and Cancer Therapeutics'. Miami, 2001
  5. Nicholson R.I. et al. ZD1839('Iressa')improves the anti-tumour activity of tamoxifen('Nolvadex')in antihormone-responsive breast cancer cells. 12th AACR-NCI-EORTC International Conference on 'Molecular Targets and Cancer Therapeutics'. Miami, 2001.