最終の試験結果により、非小細胞肺癌へのZD1839('Iressa')の臨床効果を確認 この結果に引き続き、第III相試験のための患者のリクルートを記録的短期間で完了と発表

 第37回米国臨床腫瘍学会(ASCO)(米国、サンフランシスコ)において本日データを発表。

アストラゼネカが日本を含む世界中で開発中のZD1839は1日1回投与の新規経口抗がん剤(上皮性細胞成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤-EGFR-TKI)です。第1相試験の結果、NSCLCにおける臨床反応が確認されました。また、同適応での第3相試験に登録する患者のリクルートが記録的に短期間で完了しました。主要な第3相試験の結果は来年発表される予定です。また、ZD1839は日本では胃癌、また欧米においては乳癌、前立腺癌でもすでに第2相試験に入っています。

ASCO、サンフランシスコ-第I相試験のデータにより、1日1回投与の新規経口抗癌剤ZD1839(Iressa)が、持続的効果を示し、単独療法1により進行非小細胞肺癌(以下NSCLC)の患者において忍容性が高く、また同化合物が標準的化学療法剤2との併用で有効性を示したことが確認された。この結果に引き続き、現在開発中の上皮性細胞成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)であるZD1839の、NSCLC第III相試験への患者のリクルートが記録的に短期間で完了したと発表された。

昨年のASCOで発表された第I相試験の中間結果によって、NSCLCでのZD1839の開発プログラムは加速され、この化合物は第I相試験から第III相試験に直接移行された。この主要な臨床試験の結果は、来年発表される予定である。また、ZD1839は、日本では胃癌、また欧米においては乳癌、前立腺癌でもすでに第II相試験に入っている。

第I相試験全体において、単独療法を受けた進行癌患者の約10%が少なくとも6ヶ月間の継続的治療を受けた。これらの患者のうちの8名は、1年から2年間治療を継続している3。

今週ASCOで発表された新しいZD1839の結果には、進行NSCLCの治療において、カルボプラチンとパクリタクセルとの併用による同薬剤の安全性を評価する予備試験のデータが含まれている2。この試験に参加した患者は、これまで治療を受けたことのない、ステージIIIB/IVの進行がんであった。この標準的化学療法との併用でZD1839治療による新たな毒性は認められず、このことは、ZD1839の最大活性用量をカルボプラチンとパクリタクセルの通常用量とともに継続的に投与できたことを意味する。この標準的化学療法とZD1839との併用療法を受けた25例のうち、68%で腫瘍縮小効果、あるいは疾患の安定が認められ、1例では継続的な完全効果が認められた。この試験により、この併用法が可能で効果的であることが示された。カルボプラチンとパクリタクセルおよびZD1839の併用療法は、ZD1839の NSCLCにおける第III相試験として現在評価されている。

「この克服困難な疾患において併用療法の安全性と効果に勇気づけられており、最近リクルートが完了したZD1839の NSCLCにおける第III相試験の結果を心待ちにしている。われわれの試験結果が、近い将来NSCLC患者によりよい治療をもたらす前奏曲となることが期待されている。」と、ニューヨークのMemorial Sloan-Kettering Cancer Centerの治験統括医師であるVincent Miller医師はコメントした。

23名の進行NSCLC患者を含めた進行固形癌の日本人患者におけるZD1839の間歇的投与での段階的用量増加第I相試験の最終結果も、本日発表された1。この試験に参加した患者は、最高4種までの化学療法でこれまでにかなり徹底的な治療を受けていた。NSCLCの20%を超える患者が、ZD1839投与で1ヶ月から11ヶ月を超える部分効果の継続が確認された。ZD1839による治療は、1日50mgから最高許容量である700mgまでの増量範囲で、全体的にによく忍容された。このデータにより、アジア太平洋地域および欧米のNSCLCの患者において、ZD1839が同様な薬物動態と活性を示すことが確認された。

他のZD1839の第I相試験にも共通して言えることは、これらのNSCLCの試験に参加した患者のいづれもEGFRの発現や過剰発現に関して、前もってスクリーニングを受けなかったということである。

今週ASCOで発表された別のデータは、ZD1839が乳癌ならびに直腸癌においても効果があることを示している4-6。

AstraZeneca社は、腫瘍領域において、最先端の研究と革新を行う伝統を継続しており、その結果、抗増殖、抗血管新生、血管標的、抗転移を含む最近の癌治療薬の開発へと繋がった。また、現行の殺細胞剤やホルモン療法を超える利点をもたらす新しい創薬のために理論に基づいた化合物設計技術を駆使している。同社は、20を超える抗癌剤のプロジェクトを研究開発段階に持っている。

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Iressa'は、AstraZeencaグループの所有する商標である。

参考:

  1. S Negoro et al. Final results of a phase I intermittent dose-escalation trial of ZD1839('Iressa')in Japanese patients with various solid tumours. American Society of Clinical Oncology, San Francisco, USA, 12th-15th May 2001.
  2.  V A Miller et al. A pilot trial demonstrates the safety of ZD1839('Iressa'), an oral epidermal growth factor receptor tyrosine kinase inhibitor(EGFR-TKI), in combination with carboplatin(C)and paclitaxel(P)in previously untreated advanced non-small cell lung cancer(NSCLC). American Society of Clinical Oncology, San Francisco, USA, 12th-15th May 2001.
  3. AstraZeneca, data on file.
  4. Moulder SC et al. Small molecule EGF receptor tyrosine kinase inhibitor ZD1839('Iressa')inhibits HER2 overexpressing breast tumor cells. American Society of Clinical Oncology, San Francisco, USA, 12-15th May 2001.
  5. Gee JM et al. The EGFR-selective tyrosine kinase inhibitor ZD1839('Iressa')is an effective inhibitor of tamoxifen-resistant breast cancer growth. American Society of Clinical Oncology, San Francisco, USA, 12-15th May 2001.
  6. Hammond LA et al. Feasibility and pharmacokinetic(PK)trial of ZD1839('Iressa'), an epidermal growth factor receptor tyrosine kinase inhibitor(EGFR-TKI), in combination with 5-fluouracil(5-FU)and leucovorin(LV)in patients with advanced colorectal cancer(aCRC). American Society of Clinical Oncology, San Francisco, USA, 12-15th May 2001.