アストラゼネカのイミフィンジ、切除不能な胆道がんの治療薬として、希少疾病用医薬品の指定を取得

第Ⅲ相TOPAZ-1試験の結果に基づく指定
進行胆道がん患者さんを対象とした化学療法との併用療法

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム)は、本日、イミフィンジ®(一般名:デュルバルマブ[遺伝子組換え]、以下、イミフィンジ)が、切除不能な胆道がん(BTC)の治療薬として、希少疾病用医薬品の指定を取得いたしましたのでお知らせいたします。

厚生労働省は、患者さんが5万人未満で、アンメットニーズが高い疾病の治療を目的とした医薬品に対して、希少疾病用医薬品指定を行っています。

BTCは胆管や胆嚢にできる希少で悪性度の高いがんです1,2。米国、欧州および日本で約5万人、世界では約21万人が毎年BTCと診断されています3-5。BTCの患者さんの予後は不良で、全患者さんの5年生存率は5%から15%です6

アストラゼネカ 執行役員 研究開発本部長の大津智子は、次のように述べています。「今回の希少疾病用医薬品の指定は、10年以上もの間大きな進展がなかった進行胆道がんの治療に、イミフィンジと化学療法の併用療法という新たな治療選択肢をもたらす大切な一歩です。予後が不良な進行胆道がん患者さんの深刻なアンメットメディカルニーズの解消を少しでも早く実現するために、今回の希少疾病用医薬品の指定を取得できたことを非常に嬉しく思います」。

なお、2020年12月、米国においても、イミフィンジはBTCの治療薬として希少疾病用医薬品の指定を受けました。

※切除不能な胆道がんに対するイミフィンジの適応は、本邦未承認です。

以上

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胆道がんについて
胆道がん(BTC)は、胆管、胆嚢またはファーター乳頭部(胆管と膵管が小腸に結合する部分)から発生する希少で進行の早い消化器(GI)がんです1,2。胆管がんは中国やタイで多くみられますが、欧米諸国でも罹患率が増加しています1,6。胆嚢がんは南米の一部の地域、インドおよび日本で多く見られます7

乳頭部がんを除いて、BTCは早期では無症状のことが多く、新規患者さんのほとんどが、進行期になってから診断されます。進行期のBTCでは治療選択肢が限られており、予後も不良です8-10

TOPAZ-1試験について
TOPAZ-1試験は、肝内胆管がん、肝外胆管がんおよび胆嚢がん(乳頭部がんを除く)などの切除不能な進行または転移BTC患者さん685例を対象とした、第Ⅲ相無作為化二重盲検プラセボ対照国際多施設共同試験です。本試験では、BTCの一次療法として、イミフィンジと化学療法(ゲムシタビンおよびシスプラチン)の併用療法と、プラセボと化学療法の併用療法を比較しました。

主要評価項目は全生存期間(OS)であり、主要な副次評価項目は無増悪生存期間、全奏効率および安全性でした。この試験は、米国、欧州、南米、さらに韓国、タイ、日本や中国などのアジアの数カ国を含む17カ国105施設で実施されました。

イミフィンジについて
イミフィンジ(一般名:デュルバルマブ[遺伝子組換え])はヒトPD-L1に結合するヒトモノクローナル抗体であり、PD-L1に結合しPD-L1とその受容体であるPD-1およびCD80の相互作用を阻害することで、腫瘍の免疫逃避機構を抑制し抗腫瘍免疫反応を誘発します。

イミフィンジは、第Ⅲ相PACIFIC試験に基づき、化学放射線療法後に進行が認められていない患者を対象として、切除不能な局所進行(ステージIII)の非小細胞肺がん(NSCLC)における根治目的の治療薬として承認された免疫療法です。

また、イミフィンジは、第Ⅲ相CASPIAN試験に基づき、進展型小細胞肺がん(ES-SCLC)の治療薬として、米国、欧州、日本、中国およびその他の世界中の多くの国々で承認されています。

さらに、前治療歴のある進行膀胱がん患者さんの治療薬としても複数の国々で承認されています。2017年5月に初めて承認されて以来、10万人以上の患者さんがイミフィンジによる治療を受けています。

広範な開発プログラムの一環として、イミフィンジは、NSCLC、小細胞肺がん(SCLC)、膀胱がん、数種類の消化器がん、子宮頸がん、卵巣がん、子宮内膜がん、その他の固形がんの治療として、単独療法ならびに併用療法においても検討されています。

消化器がん領域におけるアストラゼネカについて
アストラゼネカは、様々な腫瘍タイプや病期における消化器がんの治療に対して、複数の医薬品による広範な開発プログラムを展開しています。2020年、約510万人が新規に消化器がんと診断され、約360万人が死亡しました11

このプログラムにおいて、当社は胃がん、肝がん、胆道がん、食道がん、膵がんおよび結腸直腸がんの転帰の改善に全力で取り組んでいます。

イミフィンジは、現在、トレメリムマブなどとの併用療法で、早期から後期がんまでを対象とした広範な開発プログラムにおいて、肝細胞がん、胆道がん、食道がんおよび胃がんの治療薬として評価が行われています。

アストラゼネカのがん免疫療法(IO)への取り組み
がん免疫療法(IO)はヒトの免疫システムを刺激し腫瘍を破壊するよう設計された治療アプローチです。アストラゼネカにおけるIOポートフォリオは、抗腫瘍免疫抑制を克服するよう設計された免疫治療によって支えられています。当社は、がん種を問わず、より多くのがん患者さんの長期的な生存に貢献するべく、IOに基づく治療アプローチに投資をしています。

また、イミフィンジの単剤療法およびトレメリムマブやその他新規抗体薬との併用療法に対しては、様々ながん種、病期、治療ラインにおいて、また必要に応じて患者さんにとって最善となる治療の方向性を定義する決定ツールとしてPD-L1バイオマーカーを用いる場面において、包括的な臨床試験プログラムが進行中です。

さらに、当社のIOポートフォリオをアストラゼネカオンコロジー全パイプラインあるいは研究パートナーの放射線療法、化学療法、標的低分子化合物と併用することにより、広範な腫瘍に対する新たな治療選択肢を提供できる可能性があります。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカは、あらゆる種類のがんに対して治療法を提供するという高い目標を掲げ、がんとその発見にいたるまでの複雑さを科学に基づいて理解し、患者さんの人生を変革する医薬品の開発および提供を通じて、オンコロジー領域の変革をけん引していきます。

アストラゼネカは治療困難ながん種に注力しています。当社は持続的なイノベーションにより、医療活動および患者さんの医療経験を一変させる可能性のある、製薬業界でもっとも多様なポートフォリオと開発パイプラインを構築しています。

アストラゼネカはがん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、希少疾患、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオ・医薬品において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、および呼吸器・免疫を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。アストラゼネカ株式会社についてはhttps://www.astrazeneca.co.jp/ をご覧ください。

References
1. Marcano-Bonilla L, et al. Biliary tract cancers: epidemiology, molecular pathogenesis and genetic risk associations. CCO. 2016;5(5).
2. ESMO. What is Biliary Tract Cancer. Available at:  https://www.esmo.org/content/download/266801/5310983/1/EN-Biliary-Tract-Cancer-Guide-for-Patients.pdf. Accessed January 2022.
3. Siegel R, et al. Cancer Statistics. CA Cancer J Clin. 2020; 70: 7-30.
4. Nakachi K, et al. A randomized Phase III trial of adjuvant S1 therapy vs. observation alone in resected biliary tract cancer: Japan Clinical Oncology Group Study (JCOG1202, ASCOT). Japanese Journal of Clinical Oncology. 2018; 48(4): 392-395.
5. GBD 2017 Disease and Injury Incidence and Prevalence Collaborators. Global, regional, and national incidence, prevalence, and years lived with disability for 354 diseases and injuries for 195 countries and territories, 1990-2017: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2017. Lancet. 2018;392(10159):1789-1858.
6. Turkes F, et al. Contemporary Tailored Oncology Treatment of Biliary Tract Cancers. Gastroenterol Res Pract. 2019; 2019:7698786.
7. Rawla P, et al. Epidemiology of gallbladder cancer. Clin Exp Hepatol. 2019; 5(2): 93-102.
8. Banales JM, et al. Cholangiocarcinoma 2020: the next horizon in mechanisms and management. Nature Reviews Gastroenterology & Hepatology. 2020; 17: 557-588.
9. Mehrotra B. Gallbladder cancer: Epidemiology, risk factors, clinical features, and diagnosis. Available at:  https://www.uptodate.com/contents/gallbladder-cancer-epidemiology-risk-factors-clinical-features-and-diagnosis.  Accessed January 2022.
10. He XD, et al. Association of metabolic syndromes and risk factors with ampullary tumors development: A case-control study in China. World J Gastroenterol. 2014; 20(28): 9541–9548.
11. WHO. World Cancer Fact Sheet. Available at:               https://gco.iarc.fr/today/data/factsheets/populations/900-world-fact-sheets.pdf. Accessed January 2022.

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