経口ステロイド依存性重症喘息患者さんを対象とするtezepelumabの第III相SOURCE試験の最新情報

本資料はアストラゼネカ英国本社が2020年12月22日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)とアムジェンは、2020年12月22日、標準治療 (SoC) への追加で経口ステロイド剤 (OCS) による維持療法を必要とする重症喘息患者さんを対象とした新薬候補tezepelumabの有効性及び安全性を評価した第III相SOURCE試験の概要結果を発表しました。

この48週間の試験において、プラセボに対しtezepelumabは喘息コントロールを失うことなくOCSの1日用量を統計学的に有意に減量させるという主要評価項目を達成できませんでした。その他の有効性指標においては、承認申請を目的とする第III相NAVIGATOR試験を含むこれまでの試験で認められたtezepelumabの効果と同様の効果が認められました。

アストラゼネカのバイオ医薬品研究開発部門担当エグゼクティブバイスプレジデントであるMene Pangalosは、次のように述べています。「薬事承認申請への使用を目的とする第III相NAVIGATOR試験および第IIb相PATHWAY試験の結果でみられた圧倒的な喘息増悪抑制を含むエビデンス全体に基づき、当社はtezepelumabが広範な重症喘息患者さんの治療を改善する可能性を有していることを確信しています。経口ステロイド依存性喘息に対するSOURCE試験の初期の解析結果は、試験デザインそのものの影響を受けた可能性があります。当社はSOURCE試験データの追加解析を実施中であり、医学界とその結果を共有することを心待ちにしています」。

本試験のtezepelumabの安全性プロファイルは過去の試験と一貫していました。SOURCE試験の詳細結果は今後医学系の学術集会において発表されます。

2020年11月10日、アストラゼネカとアムジェンは、好酸球値が低い患者さんを含む広範な重症喘息患者さんを対象とし、その主要評価項目を達成し統計学的に有意かつ臨床的に意味のある年間喘息増悪率 (AAER)の低減を実証した第III相NAVIGATOR試験の良好な結果を発表しました。

tezepelumabは、喘息を引き起こす様々なタイプの炎症全体において主要な役割を果たす上皮細胞サイトカインである胸腺間質性リンパ球新生因子 (TSLP) の作用を阻害する画期的医薬品 (ファースト・イン・クラス)の候補です1,2。Tezepelumabはアムジェンと共同でアストラゼネカにより開発中です。

※Tezepelumabは本邦未承認です。

以上

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重症喘息について
喘息は世界で推定3億3,900万人の人々に悪影響を与えており3,4。喘息患者さんの約10%は重症喘息に罹患しています4,5。高用量の標準治療である喘息コントロール薬および現在使用可能な生物学的製剤を使用しているにも関わらず、多くの患者さんはコントロール不良の可能性があります。重症喘息患者さんの一部は重篤な短期的および長期的な副作用を引き起こす可能性のある7-9長期的なOCSの使用が必要です4-6。コントロール不良の重症喘息は消耗性疾患で、患者さんは頻回な増悪を経験し、著しい呼吸機能の低下、生活の質の低下を余儀なくされます5,11, 12。重症喘息はその複雑性により、多くの患者さんにおいて炎症の病態が明確ではなく、複合的な要素を有しており、既存の生物学的製剤に適格でない場合や、良好に反応しない可能性があります5,11,12

PATHFINDER臨床試験プログラムについて
第IIb相PATHWAY試験を更に拡充し、PATHFINDER第III相プログラムには薬事承認申請への使用を目的とするNAVIGATOR試験および補助的なSOURCE試験が含まれています2,13-16。本プログラムは実施中の追加のメカニズム試験と長期安全性試験を含みます。

SOURCE試験は、第III相多施設共同無作為化二重盲検並行群間プラセボ対照試験で、吸入ステロイド薬 (ICS)と長時間作用性β2刺激薬 (LABA) による継続治療に、慢性的なOCS維持療法を必要とする150例の成人重症喘息患者さんを対象とする48週間の試験です14,16。本試験において、他の喘息コントロール薬の有無を問わず、現在処方されているICSおよびLABAの維持療法を継続した状態で、追加療法として4週間に1回tezepelumab 210mg投与群またはプラセボ投与群に無作為で割り付けられました。

主要評価項目は、喘息コントロールを失うことない状況下での、処方されたOCSの1日維持用量のベースライン時から48週時点での減少率です。副次的評価項目には、肺機能、喘息コントロール、生活の質、業務生産性および活動における機能障害等の指標を含む年間喘息増悪率(AAER)に対するtezepelumabの効果が含まれました14,16

NAVIGATOR試験は、OCS 併用の有無を問わず、中用量もしくは高用量のICSに、少なくとももうひとつの喘息コントロール薬を加えた治療を受けていた1,061例の成人 (18歳から80歳) および青年期 (12歳から17歳) のコントロール不良の重症喘息患者さんを対象とする第III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験です。NAVITAGOR試験はその主要評価項目であるSoCへのプラセボの追加との比較で、被験者集団全体において52週間にわたりSoCへのtezepelumabの追加による統計学的に有意かつ臨床的に意味のあるAAERの低減を達成しました。また、本試験は、ベースライン時の血中好酸球数が低い被験者(300/㎕未満)のサブグループにおいてもtezepelumabによる統計学的に有意かつ臨床的に意味のあるAAERの低減を実証し、主要評価項目を達成しました。同様のAAERの低減は、ベースライン時の血中好酸球数が150/㎕未満の被験者のサブグループにおいても認められました13,15,17

NAVIGATOR試験およびSOURCE試験に参加した患者さんは、長期安全性と有効性を評価する第III相延長試験であるDESTINATION試験への継続的な参加が可能とされました18

Tezepelumabについて
Tezepelumabは複数の炎症カスケードの上流で主要な上皮細胞サイトカインであり重症喘息に伴うアレルギー性、好酸球性または他のタイプの気道炎症の発現および持続に不可欠なTSLPの作用を阻害する新たしい作用機序の医薬品 (ファースト・イン・クラス)の候補であるヒト型モノクローナル抗体薬です1,2。TSLPは、アレルギー誘発物質、ウイルスおよび他の浮遊微小粒子を含む喘息増悪を引き起こす複数の誘発物質に反応して放出されます1,2。TSLPの発現は喘息患者さんの気道中で増加し、喘息の重症度と相関しています2,19。TSLP阻害により免疫細胞からの炎症性サイトカインの放出が抑制される可能性があり、その結果、喘息増悪が予防され喘息コントロールが改善されると考えられています2,19。Tezepelumabは炎症のカスケードの上流に対して作用するので、炎症のタイプに関わらず、広範な重症喘息患者さんを治療できる可能性を有しています2,19

アストラゼネカとアムジェンの提携について
2020年に入り、アムジェンとアストラゼネカはtezepelumabに関する2012年の提携契約を更新しました。これを受け、アストラゼネカによるアムジェンに対する1桁台半ばのロイヤリティの支払い後、両社は引き続き費用と利益を折半します。アストラゼネカは引き続き開発を主導し、アムジェンは引き続き製造を主導します。本提携のすべての側面は合同管理機関の監視下にあります。北米における契約のもと、アムジェンとアストラゼネカは共同でtezepelumabの商業化を実施します。アムジェンは米国での売上を計上し、アストラゼネカはカナダでの売上を計上します。米国におけるtezepelumabの総利益のアストラゼネカの持ち分は提携収入として認識されます。米国とカナダ以外の全ての国においては、アストラゼネカが単独でtezepelumabを商業化します。アストラゼネカは米国以外での全売上を製品売上として計上し、総利益のアムジェンの持ち分を売上原価として認識します。

アストラゼネカにおける呼吸器および自己免疫疾患領域について
呼吸器・免疫疾患はアストラゼネカが注力する3つの疾患領域のひとつで、当社にとって重要な今後の成長の原動力です。

呼吸器疾患はアストラゼネカの注力疾患領域のひとつで、吸入薬および生物学的製剤を2019年5,300万人を超える患者さんにお届けしました。50年の歴史を基盤として、アストラゼネカは吸入薬および生物学的製剤による呼吸器疾患治療の確固たるリーダーです。アストラゼネカは、すべての重症度における予防可能な喘息発作をなくし、生物学的製剤を中心とした早期治療により、喘息およびCOPD治療を革新的に向上させ、COPDを死因の3位から除くことを目指しています。また、当社の呼吸器領域における初期研究では、疾患や神経機能不全における免疫機構、肺損傷および異常細胞修復プロセス等の新たなサイエンスに焦点を当てています。

アストラゼネカは、呼吸器疾患と自己免疫疾患に共通する経路と基礎疾患ドライバーを足掛かりに、慢性肺疾患から自己免疫疾患領域まで網羅する研究に注力していきます。また、リウマチ性疾患 (全身性エリテマトーデスを含む)、皮膚疾患、消化器疾患、全身性好酸球性疾患をはじめ、複数疾患につながる可能性がある5つの中期~後期フランチャイズに焦点を当て、自己免疫疾患領域におけるプレゼンスを高めています。アストラゼネカは、自己免疫疾患領域において、標的とする自己免疫に起因する疾患の疾患コントロールおよび究極的には臨床的な寛解を達成することを目指しています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器・自己免疫疾患の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comまたは、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

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18. Clinicaltrials.gov. Extension Study to Evaluate the Safety and Tolerability of Tezepelumab in Adults and Adolescents With Severe, Uncontrolled Asthma (DESTINATION) [Online]. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03706079. [Last accessed: December 2020].
19. Li Y, Wang W, LV Z et al. Elevated Expression of IL-33 and TSLP in the Airways of Human Asthmatics In Vivo: A Potential Biomarker of Severe Refractory Disease. The Journal of Immunology. 2018; 200: 2253–2262.

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