AstraZeneca PLC 2019年第4四半期・通年業績

本資料はアストラゼネカ英国本社が2020年2月14日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

患者さんにとって重要なイノベーションの年;戦略的移行を加速

アストラゼネカは、複数の新薬の上市1や、承認およびdata readout(データの読み出し)など、パイプラインの更なる良好な進捗に支えられ、堅調な収益成長の年を実現しました。これらの傾向は、利益および現金の増大を伴い、2020年も継続することが予想されます。当社はその意欲的な戦略的目標の達成に向けて順調に進みながら、患者さんとサイエンスへのフォーカスを維持していきます。

通年の製品売上は12%増加し、235億6,500万ドル(CERベース2では15%増)。この業績には第4四半期の製品売上62億5,000万ドル (8%増、CERベースでは9%増)が含まれています。3つの治療領域および全ての売上地域において本四半期および年間を通じCERベースで成長しました。本年度のハイライトとして下記が挙げられます:

  • 複数の新薬の売上は、75%増加した新興市場での新薬の売上18億6,500万ドル (CERベースでは84%増)を含む59%増の99億600万ドル(CERベースでは62%増)。新薬は製品売上合計の42%を占めました(2018年度:30%)。
  • 通年の治療領域別売上成長:オンコロジー領域の売上は44%増の86億6,700万ドル(CERベースでは47%増)、New CVRM領域3の売上は9%増の43億7,600万ドル(CERベースでは12%増)、呼吸器領域の売上は10%増の53億9,100万ドル(CERベースでは13%増)。
  • 本年度、初めて通年の製品売上の約半分をスペシャリティケア領域4が占めました。
  • 通年の地域別売上成長:新興市場の売上合計は18%伸長し81億6,500万ドル(CERベースでは24%増)、うち中国の売上は29%成長しました(CERベースでは35%増)。中国の売上は本四半期25%伸長し11億8,900万ドル (CERベースでは28%増)。米国の通年売上は13%増の77億4,700万ドル、ヨーロッパの通年売上は2%減の43億5,000万ドル (CERベースでは2%増)。日本の売上は27%増の25億4,800万ドル(CERベースでは26%増)。

最高経営責任者(CEO) パスカル・ソリオの業績に関するコメント:
「成長への回帰にむけた最初の年度において、当社は戦略に沿って順調に前進しました。複数の新薬および新興市場の業績は、直近では乳がん治療薬のEnhertuおよび白血病治療薬のCalquenceの薬事承認を含む患者さんにとっても朗報を伴うものでした。また、第一三共株式会社との提携を含む社外提携も良好に進捗したことに加え、リムパーザが卵巣がんの1次治療として承認されるなど、年度末に中国において数件の薬事承認を取得しました。

強力なチームにけん引され、2020年も昨年に続きアストラゼネカにとって飛躍の年となることが予想されます。当社は、地域的にも製品構成の観点からも、よりいっそうバランスの良い医薬品企業になりつつあります。この移行は営業レバレッジおよび現金創出の改善に向けたさらなる一歩となります。長期的な気候変動への対応および脱炭素化の目標達成に向けての取り組みを加速しつつ、サイエンスと患者さんを中心に据えた戦略遂行に引き続き注力していきます」。

ガイダンス

当社は2020年度のガイダンスをCERベースで提供します。当社のガイダンスは下記に関するものです。

  • 製品売上および提携収入により構成される総売上高
  • 中核EPS

過去のガイダンスは製品売上および中核EPSに関するものでした。総売上高と中核EPSに関するガイダンスへの変更は、主に下記の既存の提携の潜在的な収入からなる提携収入の性質の変化および戦略的インパクトの増大を反映しています。

  • 売上は第一三共株式会社(以下、第一三共)により計上されている複数の市場におけるEnhertu (トラスツズマブ デルクステカン) の売上により派生する総利益の持ち分
  • FibroGen Inc. (以下、FibroGen) 8により計上されている中国のroxadustatの売上により派生する総利益の持ち分
  • リムパーザおよびselumetinibに関するMSD9との提携によるマイルストーン収入
  • 上記より低額となる他の既存医薬品および開発中の医薬品のマイルストーンおよびロイヤリティ収入

すべてのガイダンスは、最近発生した新型コロナウイルスの感染拡大の結果として、数カ月間継続するであろう中国における好ましくない影響を想定しています。当社は、本ウイルスのまん延の今後の展開を注意深く監視し、2020年第1四半期の業績発表時に最新情報を提供する予定です。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響次第では、総売上高は1桁台後半から2桁台前半のパーセンテージ増加することが予想され、中核EPSは10%台半ばから後半程度増加することが予想されます。

四半期毎の業績の変動は継続すると予想されます。買収関連債務により生じる公正価格調整、無形資産減損費用および訴訟和解引当金を含む報告ベースの結果の重要な要素を正確に予測することはできませんので、報告ベースのガイダンスならびに指標を提供することは不可能です。英語原文発表文書の末尾にある「将来予想に関する記述についての注意事項」をご参照ください。

指標

当社は2020年度の指標をCERベースで提供します。

  • 当社は営業レバレッジの改善に注力しています。
  • 中核税率は18-22%。四半期ごとの中核税率の変動は継続すると予想されます。
  • 資本支出は対前年度比で概ね安定すると予想されます。

為替の影響

2020年2月から12月までの外国為替レートが2020年1月の平均為替レートの水準にあれば、前年度比で、総売上高に対する影響は中立的であると予想され、中核EPSに対しては1桁台前半のマイナス影響が予想されます。加えて、当社の外国為替レート感度分析は英語原文発表にある営業・ファイナンシャルレビューの項に含まれています。

財務サマリー

  • 通年の製品売上は、新薬と新興市場の業績にけん引され12%増の235億6,500万ドル(CERベースでは15%増)。
  • 通年の報告ベース総利益率は、売上構成を一部反映し、3ポイント増の79% (CERベースでは2ポイント増)。中核総利益率は増減なしの80%。本業績は、報告ベースおよび中核売上原価として計上されたEpanovaの在庫および供給関連コスト1億1,500万ドルに関する規定の影響にも関わらず、達成されました。
  • 通年の報告ベース営業費用は11%増の180億8,000万ドル(CERベースでは14%増)で、総売上高の74 %を占めました(2018年通年:74%)。費用増の一部は無形資産減損の水準が上昇したことを反映しています。中核営業費用は4%増の147億4,800万ドル(CERベースでは7%増)で総売上高の60%(2018年通年:64%) この増加は複数の新薬の上市および新興市場への投資によるものです。
  • 通年の報告ベース営業利益率は3ポイント減の12% (CERベースでは4ポイント減);中核営業利益率は1ポイント増の26%  (CERベースでは増減なし)。
  • 13億100万株の加重平均株式数に基づく通年の報告ベースEPSは、40%減の1.03ドル(CERベースでは44%減)。中核EPSは1%増の3.50ドル(CERベースでは増減なし)。
  • 取締役会はその累進的配当政策の堅持を再確認しました。1株当たり1.90ドルの第2回中間配当が発表され、1株当たり年間配当を従来の2.80ドルとしました。

営業サマリー

オンコロジー領域
下記により通年売上は44%成長し、86億6,700万ドル(CERベースでは47%増)を達成

堅調なオンコロジー領域の業績は引き続きタグリッソ、リムパーザおよびイミフィンジなどの新薬から恩恵を受けました。CalquenceおよびEnhertuの最近の薬事承認の全面的な影響は2020年の総売上高にプラスの影響を与えると予想されます。

オンコロジー領域における従来製品の通年の業績は、13%減少したフェソロデックスの売上8億9,200万ドル (CERベースでは11%減)を含みます。第4四半期に39%減少したフェソロデックスの売上は1億6,600万ドルでした(CERベースでは38%減)。これらの売上減少は米国における2019年の複数のフェソロデックス後発品の発売を反映しています。イレッサの売上も通年で18%減少し4億2,300万ドル(CERベースでは15%減)、当四半期では29%減少し8,000万ドルでした(CERベースでは28%減)。イレッサは引き続き中国の数量ベースの年間調達プログラムに含まれていました。当社は両製品の売上は引き続き減少すると想定しています。

新興市場のオンコロジー領域の売上は45%増の22億1,100万ドル(CERベースでは52%増)でした。

New CVRM領域
下記により通年売上は9%増の43億7,600万ドル(CERベースでは12%増)を達成

当社はroxadustatの売上に関する報告を総売上高の一環として遅滞なく行うことを想定しています。

新興市場のNew CVRM領域の売上は33%増の11億3,300万ドル(CERベースでは41%増)でした。

呼吸器領域
下記により通年売上は10%増の53億9,100万ドル(CERベースでは13%増)を達成

新興市場の呼吸器領域の売上は21%増の19億8,700万ドル(CERベースでは27%増)でした。

新興市場

当社の全製品売上の35%を占める製品売上最大地域である新興市場での下記を含む通年売上は、18%増の81億6,500万ドル(CERベースでは24%増)でした。

  • 中国の売上は29%増の48億8,000万ドル(CERベースでは35%増)。
  • 中国以外の売上は6%増の32億8,500万ドル (CERベースでは12%増)。

サステナビリティ(持続可能性)概要

当社のサステナビリティ優先事項に関する最近の動向および進捗を下記に報告します。

  • 医療アクセス:当社はそのYoung Health Programme (YHP) プログラムが若者の非感染症予防を目的としてUNICEF10と提携することを発表しました。アストラゼネカとUNICEFは500万人以上の若者を対象とし、約1,000人の若い提唱者を養成し、世界中の公共政策の形成を支援に有望なイニシアチブに対して今後6年間協力します。
  • 環境保護:アストラゼネカは、2025年までにその世界中の事業における炭素排出量ゼロ、および2030年までにバリューチェーンの二酸化炭素収支マイナスを目指す意欲的なプログラムを先日発表しました。この戦略は脱炭素化計画を10年以上加速させることが目的です。2019年、環境調査およびメディアグループであるCorporate Knightsによる世界で最もサステナブルな(持続可能な)企業100社のうちの1社として当社は全体で56位、およびバイオ医薬品企業中では2位にランクされました。
  • 倫理と透明性:取締役レベルおよびそのレベルからから2段階下までの上級管理職における女性参画の改善を支援する活動を行っているHampton-Alexander 独立審査組織がその最新評価を先日発表しました。その評価において、FTSE100指数銘柄ランキングにおいて、アストラゼネカは経営管理層の上位3層における女性参画に関し、2018年の7位から2019年の6位にランクアップしました。

より広範なサステナビリティの最新情報は英語原文発表文書の後段に提供されています。

注:
下記の注釈は1ページから5ページまでに関するものです。
1. タグリッソイミフィンジリムパーザCalquenceフォシーガブリリンタ、Lokelmaファセンラビベスピおよびビレーズトリ。これらの新薬は主要治療領域の柱であるとともに今後の成長の重要な基盤です。今後、Enhertuおよびroxadustatが本リストに追加されます。
2. Constant exchange rates(恒常為替レート):これらは報告ベースの結果から為替変動の影響を除外しているため一般に公正妥当と認められている会計原則(GAAP)とは異なる指標です。
3. New Cardiovascular(CV), Renal & Metabolism(循環器・腎・代謝疾患)領域には、複数の糖尿病治療薬、ブリリンタおよびLokelmaが含まれます。今後、roxadustatが本リストに追加されます。
4. スペシャルティケア医薬品はすべてのオンコロジー領域の医薬品、ブリリンタLokelmaおよびファセンラを含みます。
5. 報告ベースの財務指標は欧州連合により採用され、国際会計基準審議会により発行された国際会計基準に準拠して提示された財務業績です。英国は未だIFRS承認プロセス発表しておらず、暫定的に欧州連合の承認プロセスに引き続き従うことが予想されます。
6. 中核財務指標:これらは報告ベースの業績とは異なり、グループの財務諸表にある情報から直接算出できないためGAAPとは異なる指標です。中核財務指標および中核ベースから報告ベースへの財務指標の調整の定義は、英語原文の営業・ファイナンシャルレビューを参照ください。
7. 1株当たり利益
8. FibroGenとアストラゼネカは、米国、中国および他の世界市場においてroxadustatの開発および商業化において協力しています。FibroGenとアステラス製薬株式会社は日本、ヨーロッパ、独立国家共同体、中東および南アフリカを含む地域においてroxadustatの開発および商業化において協力しています。
9. 国ニュージャージー州ケニワースを拠点とするMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(北米およびカナダ以外ではMSD)
10. 国連児童基金

Table 5: パイプライン:想定されている主なニュース

イノベーションはアンメット・メディカルニーズへの対応に不可欠であり、当社の成長戦略の中心にあります。研究開発への集中はパイプラインの強い結果を生み出すことを目的としています。

コンファレンスコール
投資家およびアナリスト向けのコンファレンスコールおよびウェブキャストを英国時間2月14日正午から実施しました。詳細はastrazeneca.comからアクセス可能です。

業績発表日程
当社は2020年4月29日に第1四半期財務業績を発表する予定です。

製品売上

新製品および従来製品の業績を下記に示すとともに、地域別業績に関しては英語原文発表文書にあるNote 7 およびNote 8に示します。

Table 6: 治療領域別製品売上

製品売上サマリー

オンコロジー領域
下記を含む通年売上は44%増の86億6,700万ドル(CERベースでは47%増)。オンコロジー領域の製品売上の製品売上合計に占める割合は2018年の29%から37%に上昇。

タグリッソ
タグリッソ
は米国、中国、ヨーロッパ諸国及び日本を含む80カ国で上皮成長因子受容体 (EGFR)変異陽性(EGFRm) 非小細胞肺がんの1次治療として承認されています。現在、18カ国で保険償還が認められており、2020年にはさらなる保険償還に関する判断および新たな国々で規制当局の新たな判断が予想されています。同剤の1次治療に関する規制当局判断は、米国、中国、ヨーロッパ諸国および日本を含む87カ国におけるステージIV EGFR T790M33変異陽性NSCLCの2次治療としてのタグリッソの承認に続くものでした。

通年の製品売上は、71%増の31億8,900万ドル(CERベースでは74%増)。これは,上記1次治療に対する薬事承認および保険償還を反映しています。2次治療に関しても、例えばヨーロッパや新興市場などで引き続き成長しました。米国の通年売上は46%伸長し12億6,800万ドルでした。しかし、2019年第4四半期の米国の売上成長率は、2019年第3四半期の在庫変動の増加および本四半期の不利なgross-to-net調整34を反映し、わずか2%にとどまりました。需要は継続し、2018年の薬事承認後、タグリッソは1次治療の標準治療 (SoC)として確立されています。

新興市場において、タグリッソの通年売上は120%増の7億6,200万ドル(CERベースでは130%増)に達し、中国では、年度初めの国家医療保険償還医薬品リスト(NRDL)への2次治療の収載後、顕著な成長を実現しました。タグリッソの日本の通年売上は100%増の6億3,300万ドル(CERベースでは97%増)でしたが、最終四半期、売上は2019年11月1日に実施された制度上の15%の薬価引き下げによりマイナス影響を受けました。ヨーロッパの通年売上は51%増の4億7,400万ドル(CERベースでは59%増)。この業績は、より多くの国々が保険償還を認めたことによる1次治療での使用の増加ならびに2次治療に対する継続的な高い水準の需要によりけん引されました。

イミフィンジ
イミフィンジ
は米国、中国、ヨーロッパ諸国及び日本を含む61カ国でプラチナ製剤ベースの同時化学放射線療法 (CRT) による治療後に病勢進行がみられなかった切除不能なステージⅢ非小細胞肺がん (NSCLC) 患者さんの治療薬として承認されています。また、同剤は米国を含む15カ国で局所進行または転移尿路上皮がん (膀胱がん) 患者さんの2次治療としても承認されています。

イミフィンジの通年グローバル製品売上は、132%増の14億6,900万ドル(CERベースでは133%増)。うち、10億4,100万ドルは米国の売上であり、その殆どが切除不能のステージⅢNSCLCが対象です。米国の通年売上は85%増加しました。日本の売上2億1,100万ドル(2018年通年:3,500万ドル)は、比較的高いCRT率と治療率に支えられ、有望な水準の需要を反映しています。ヨーロッパの売上1億7,900万ドル(2018年通年:2,700万ドル)は、最近の薬事承認および上市に続くものです。

リムパーザ
年度末までに、リムパーザは卵巣がん治療薬として73カ国で承認されています。転移乳がん治療薬として2018年に米国と日本で上市され、2019年4月にEUで薬事承認が付与されました。リムパーザは、現在、転移乳がん治療薬として58カ国で承認されており、米国では膵臓がん治療薬として承認されています。

リムパーザの通年製品売上は、85%成長し 11億9,800万ドル(CERベースでは89%増)に達しました。堅調な業績は地理的に広範にわたり、新興市場およびその他RoW既成市場での上市が継続中です。現行のMSDによる共同プロモーションも売り上げに寄与しました。

米国の売上は、2018年末のBRCAm卵巣がんの1次治療としての上市にけん引され、81%増の6億2,600万ドル。卵巣がんおよび乳がん双方の処方量合計に基づき、リムパーザは、米国のPARP阻害剤クラスのトップ製品としての地位を維持しました。ヨーロッパの売上は、保険償還とBRCA検査率の水準が伸びていること、および、最近の卵巣がんおよび乳がんの1次治療の適応での上市によりけん引され、51%増の2億8,700万ドル(CERベースでは59%増)。

新興市場の売上は、161%増加し1億3,300万ドル(CERベースでは177%増)となり、これは中国の国家薬品監督管理局 (NMPA) による卵巣がんの1次治療後の維持療法としてのリムパーザの薬事承認を反映しています。リムパーザは同適応で中国の国家医療保険償還医薬品リスト(NRDL) に2020年1月付で収載されました。

Calquence
通年売上は164%増加し1億6,400万ドルで、売上の大部分は米国で達成されました。Calquence は、CLLおよび小リンパ球性リンパ腫 (SLL) の治療薬として米国食品医薬品局 (FDA) により、2019年11月に承認されました。

従来製品 : イレッサ
通年製品売上は18%減の4億2,300万ドル(CERベースでは 15%減)。

新興市場の通年売上は2億8,600万ドル (CERベースで4%増) 。イレッサ は引き続き中国の数量ベース調達プログラムに含まれていました。タグリッソの使用増大により、イレッサの売上は米国で33%減の1,700万ドル、ヨーロッパでは36%減の7,000万ドル (CERベースでは 32%減)。 日本の売上は50%減の4,400万ドル。

従来製品: フェソロデックス
通年製品売上は13%減の8億9,200万ドル(CERベースでは 11%減)。

フェソロデックスの新興市場の通年売上は29%増の1億9,800万ドル (CERベースで36%増) 。米国の売上は、複数のフェソロデックス後発品の発売の影響を受け、39%減の3億2,800万ドル。2019年第4四半期、米国のフェソロデックスの売上は88%減の1,700万ドル。後発競合品が確立されているヨーロッパでは、通年売上は3%増の2億2,900万ドル(CERベースでは 9%増)。一方、日本の売上は20%増の1億3,100万ドル (CERベースで19%増)。

従来製品: ゾラデックス
通年製品売上は8%増の8億1,300万ドル(CERベースでは 13%増)。

新興市場のゾラデックスの通年売上は20%増の4億9,200万ドル (CERベースで28%増) 。 ヨーロッパの売上は2%増の1億 3,500万ドル (CERベースでは 7%増)。 その他RoW既成市場地域では、競合激化の影響により、売上は11%減の1億7,900万ドル (CERベースでは10%減)。

さらに、前立腺がん領域では、2013年に発表されたアビラテロン酢酸エステルの共同プロモーションに関する日本におけるアストラゼネカとヤンセンファーマ株式会社との契約が終了しました。

33 エクソン20のメチオニン(M)による位置790におけるトレオニン(T)の置換
34 未払いリベート、割引、その他の調整に基づき予測される正味製品売上高と、正味製品売上実績の間の時間差を反映したものです。

バイオファーマ: CVRM

クレストールおよび他の従来 製品を含む通年売上合計は3%成長し69億600万ドル(CERベースでは6%増)で、製品売上合計の29%を占めました(2018年通年:32%)。

New CVRMの通年売上合計は、フォシーガブリリンタの堅調な業績を反映し、9%成長し43億7,600万ドル(CERベースでは12%増)。New CVRMの売上は通年製品売上の19%を占めました(2018年通年:19%)。

フォシーガ
製品売上は11%伸長して15億4,300万ドル(CERベースでは14%増)

新興市場の売上は、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP-4)阻害剤クラスに取って代わったナトリウム・グルコース共輸送体2(sodium-glucose cotransporter 2: SGLT2)阻害剤クラスの成長を反映し、40%増の4億7,100万ドル (CERベースで48%増) 。また、アクセスのレベルが更に改善しました。フォシーガは2020年初頭より中国のNRDLに収載されました。

米国の売上は、 本年度初頭の競合医薬品のフォーミュラリー・アクセスの変更に影響を受け、9%減の5億3,700万ドルでした。また、米国の通年売上水準は、激化した競合による価格への影響、売り上げ構成およびマネジドケア市場によってもマイナス影響を受けました。下半期には、新規処方のシェアに好ましい動きもありましたが、DECLARE CVOTの結果を反映した米国の添付文書改訂によりマイナス影響がありました。米国の売上は2019年第3四半期から2019年第4四半期にかけて連続して12%伸長しました。

ヨーロッパの売上は、一部SGLT-2クラスの成長および上記DECLARE添付文書改訂後の新規処方の加速を反映し、18%増の3億 7,300万ドル (CERベースでは 25%増)。

オングリザ
製品売上は3%減の5億2,700万ドル(CERベースでは増減なし)。

新興市場の売上は、中国の業績にけん引され、3%増の1億7,600万ドル (CERベースで9%増)。米国の成長は価格設定の改善により支えられました。オングリザの米国の通年売上は3%増の2億3,000万ドルでした。2018年通年の業績は、gross-to-net調整によりマイナス影響を受けたことで、年度間の比較で、2019年度が有利となりました。また、売上構成とマネジドケア市場からの恩恵があり、クラス全体の数量減少を相殺しました。ヨーロッパの売上は、ジペプチジルペプチダーゼ4阻害剤クラスからの転換という広範な傾向が強調され、22%減の7,000万ドル (CERベースでは17%減)。フォシーガの大きな将来性により、当社はオングリザよりもフォシーガへの営業的支援を引き続き優先します。

ビデュリオン
通年製品売上は6%減の5億4,900万ドル(CERベースでは5%減)。

売上は、新たなビデュリオンBCiseデバイスの本年上半期の生産制限およびデュアル・チェンバー・ペンの数量減少により影響を受けました。これらの制限は本年下半期に解決されました。米国の売上は、マネジドケア市場の価格の影響およびBCiseデバイスへの移行の結果として、3%減少し4億5,900万ドル。ヨーロッパのビデュリオンの売上は19%減の6,600万ドル (CERベースでは14%減)。

ブリリンタ
製品売上は20%伸長して15億8,100万ドル(CERベースでは23%増)。

急性冠症候群と高リスク心筋梗塞後患者治療における患者増が継続しました。新興市場のブリリンタの売上は42%増の4億6,200万ドル (CERベースで49%増)。米国のブリリンタの売上は, 主に、病院および小売業双方の需要レベルの増加および90日処方の影響増大を反映する加重平均治療期間の長期化にけん引され、21%増の7億1,000万ドル。ヨーロッパのBriliqueの通年売上は、スペイン、イタリアおよび英国の業績にけん引され、1%増の3億5,100万ドル(CERベースで7%増)。

従来製品: クレストール
通年製品売上は11%減の12億7,800万ドル(CERベースでは 8%減)。

新興市場の売上は4%減の8億600万ドル (CERベースでは増減なし) ;最終四半期、業績は中国の数量ベースの調達によるマイナスの影響を受けました。新興市場のクレストールの本四半期の売上は12%減の1億8,500万ドル (CERベースでは 10%減)。米国の売上は、クレストール後発品の競合の継続する影響を反映し、39%減の1億400万ドル。ヨーロッパの売上は、同様の影響を反映し、27%減の1億4,800万ドル (CERベースでは 23%減)。 アストラゼネカが塩野義製薬と提携している日本において、売上は3%増の1億7,100万ドル (CERベースでは2%増)。これは、2017年末に日本市場への複数のクレストール後発品の参入により売上が減少した時期に続くものです。

バイオファーマ: 呼吸器

通年製品売上は10%増の53億9,100万ドル (CERベースでは 13%増)。呼吸器は製品売上合計の23%を占めます(2018年通年:23%)。

シムビコート
通年製品売上は3%減の24億9,500万ドル(CERベースでは 増減なし)。

シムビコートは、吸入副腎皮質ステロイド (ICS) / 長時間作用型β刺激薬 (LABA) クラスにおける市場数量ベースでの世界のトップ製品としての地位を継続し、市場価値のリーダーにもなりました。新興市場の通年売上は、特に、中国、中南米およびアジア太平洋地域の堅調な業績を反映し、11%増の5億4,700万ドル(CERベースでは17%増)。しかし、これとは対照的に、米国の数量ベースの成長は継続する価格圧力とマネジドケア市場のリベートの影響により相殺されました。米国の売上は4%減の8億2,900万ドル。これは、一部2018年第4四半期の1度限りの好ましくない調整との比較による米国の2019年第4四半期のシムビコートの売上が18%増加して2億4,400万ドルに達したこと対照的です。この業績を足場として、アストラゼネカは、2020年1月、Prasco, LLCと米国におけるシムビコートのオーソライズド・ジェネリックの販売に関する契約を締結しました。

ヨーロッパでは、価格競争および政府による価格介入により、売上は12%減の6億7,800万ドル (CERベースでは 7%減)。日本の通年売上は、年度中のアステラスとの販売移管及び共同販促契約の終了後アストラゼネカが全権利を取り戻したことにより、9%増の2億2,600万ドル (CERベースでは 7%増)。

パルミコート
通年製品売上は14%増の14億6,600万ドル (CERベースでは18% 増)。

通年売上が20%増加して11億9,000万ドル (CERベースでは24% 増) であった新興市場はパルミコートの全世界の売上の81%を占めました。中国の業績は、需要増により強化され、中国における17,500施設を超える噴霧療法センターに対するアストラゼネカの支援の影響に支えられました。米国の売上は5%減の1億1,000万ドル。ヨーロッパの売上は、同製品のより成熟した製品としての位置づけを反映し、10%減の8,100万ドル (CERベースでは 4%減) 。

ファセンラ
ファセンラ
は、米国、EU諸国および日本を含む53カ国で、コントロール不良の重症好酸球性喘息の治療薬として承認されており、さらなる薬事承認審査が進行中です。ファセンラに関し36カ国において保険償還が認められています。

通年製品売上は137%増の7億400万ドル (CERベースでは139% 増)。

米国の通年売上は121%増の4億8,200万ドル。ファセンラはコントロール不良の重症喘息の治療薬として、本年度末には新規処方数において新規生物学的製剤のトップ製品となりました。 

ヨーロッパの通年売上は268%増の1億1,800万ドル (CERベースでは 287%増) 。日本では2018年に本製品が発売され、本年度の通年売上は91%増の8,600万ドル (CERベースでは 89%増) 。既承認の適応および新規患者数において、ファセンラはヨーロッパの上位5市場および日本においてすべての生物学的製剤中トップのマーケットシェアを獲得しました。

Daliresp/Daxas
通年製品売上は14%増の2億1,500万ドル (CERベースでは15% 増)。

全世界の売上の86%を占める米国の通年売上は、有益な医療費負担適正化 (affordability) プログラムの変更や在庫変動にけん引され、19%増の1億8,400万ドル。

Duaklir
通年製品売上は19%減の7,700万ドル (CERベースでは15% 減)。

2019年、売上の圧倒的大部分はヨーロッパで達成され、その通年製品売上は、主にドイツの不調な業績の結果、22%減の7,100万ドル (CERベースでは17% 減)。2017年3月に発表された提携契約の一環として、Circassia Pharmaceuticals plc (Circassia) が米国におけるDuaklirの商業化を担当することになり、アストラゼネカは引き続き本製品の製造および供給を行っていきます。

ビベスピ
通年製品売上は26%増の4,200万ドル 。

ビベスピ の通年処方は他の長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬/LABAの発売に呼応して推移しました。しかし、米国における本クラスは想定より遅いスピードで成長を続けています。

ビレーズトリ
通年製品売上は200万ドル (2018年通年:なし)、日本のみ。

2019年12月に、ビレーズトリはCOPD治療の3剤配合治療薬として中国で薬事承認を取得しました。また、同剤は、同年早期に日本においても薬事承認を取得しました。

その他製品 (主要3治療領域以外)

通年製品売上は24%減の26億100万ドル (CERベースでは21% 減)。その他製品売上は製品売上合計の11%を占めましたが、この比率は2018年の16%および2017年の21%から減少しています。

ネキシウム
通年製品売上は13%減の14億8,300万ドル (CERベースでは11% 減)。

新興市場のネキシウムの売上は8%増の7億4,800万ドル (CERベースでは14% 増)。ヨーロッパの売上は、2018年の処方医薬品の権利売却後、73%減の6,300万ドル (CERベースでは72%減)。米国では特許期限切れの影響を受けて、29%減の2億1,800万ドル。アストラゼネカが第一三共と提携している日本において、売上は1%減の4億100万ドル (CERベースでは2%減)。

地域別製品売上

Table 7: 地域別製品売上

Table 8: 新興市場の製品売上

Table 9: 新興市場における顕著な新薬の業績

新薬は新興市場の売上の23%を占めました (2018年通年: 15%)。 スペシャリティケア医薬品は44% 増加し(CERベースで52%) 26億7,800万ドルで、新興市場の通年売上の33%を構成しました (2018年通年: 27%)。

Table 10: 新興市場におけるその他の顕著な業績

通年で、中国の売上は新興市場の売上の60%を構成しており、29%増加し48億8,800万ドルでした (CERベースでは35%増)。中国における数量ベースの調達により業績がマイナス影響を受けた本四半期、中国の売上は25%増加し11億8,900万ドルでした (CERベースでは28%増)。主にオンコロジー領域のタグリッソリムパーザおよびNew CVRM領域のブリリンタフォシーガによりけん引された新薬の売上は、特に有望な成長を遂げ、中国の売上の19%を占めました(2018年通年:11%)。この業績はゾラデックスパルミコートネキシウムおよびシムビコートの堅調な売上により増強されました。

2019年初期、タグリッソはステージⅣ EGFR T790M 変異陽性進行非小細胞肺がんの治療薬として中国の国家医療保障局(NHSA)により2018年度版国家医療保険償還医薬品リスト(NRDL) に収載されたことで恩恵を受けました。さらに、NHSAは2019年下半期に2019年度版NRDLの暫定版を公表し、これにアストラゼネカの別の医薬品である糖尿病治療薬のKombiglyzeが含まれていました。また、喘息とCOPDの治療薬であるシムビコートおよび逆流性食道炎の治療薬であるネキシウムも、それらの保険償還制限が解除されたことで恩恵を受けました。2019年12月、NHSAは2019年度版NRDLを公表し、その改訂版には、新たにアストラゼネカの3製品を収載されていました:卵巣がんに対するリムパーザ、2型糖尿病に対するフォシーガ、およびCKDに伴う貧血に対するroxadustatです。しかし、フェソロデックスは同リストから除かれました。2012年以降、15品目のアストラゼネカの製品が中国の必須医薬品リスト35にも収載されています。

中国以外の新興市場の売上は通年で6%増加し32億8,400万ドルでした (CERベースでは12%増)。新薬が製品売上の29%を占め (2018年通年:21%)、45%増加しました (CERベースでは53%増)。この業績は下記の地域におけるCERベースでの堅調な成長により支えられました。

35 どの医薬品を病院やクリニックに備蓄するかを決定するため、また、中国の公的医療制度のもとでの保険償還を定義するために用いられる。

Table 11: 中国以外の新興市場

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患(CVRM)、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。