進行頭頸部がんを対象としたイミフィンジ®とトレメリムマブの第III相EAGLE試験の結果を報告

本資料はアストラゼネカ英国本社が2018年12月7日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

 

アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot])および当社のグローバルバイオ医薬品研究開発部門であるメディミューンは、2018年12月7日、第III相EAGLE試験の全生存期間 (OS) の結果を発表しました。EAGLE試験は、腫瘍のPD-L1発現を問わず、白金製剤を用いた化学療法後に病勢進行が認められた再発性または転移性頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)患者さんを対象に、イミフィンジ® (遺伝子組み換え、一般名:デュルバルマブ) (以下、「イミフィンジ®」)単剤療法またはイミフィンジ®と抗CTLA-4抗体であるトレメリムマブ(遺伝子組換え)(以下、「トレメリムマブ」)の併用療法を、標準化学療法と比較する多施設共同無作為化非盲検第III相試験です。

イミフィンジ®単剤療法またはイミフィンジ®とトレメリムマブの併用療法はこれら難治性患者さんにおいて標準化学療法との比較で主要評価項目であるOS改善を達成しませんでした。イミフィンジ®および同剤とトレメリムマブとの併用の安全性および忍容性プロファイルはこれまでに得られている結果と一貫していました。

アストラゼネカのグローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーであるSean Bohenは次のように述べました。「再発性または転移性HNSCCの予後は非常に悪く、このがん腫の新たな治療薬が早急に必要とされています。今回の結果は残念ですが、当社は引き続き、頭頸部がん患者さんのためのイミフィンジ®やその他の革新的医薬品の可能性を評価することに注力し続けていきます。当社は、2019年上半期の化学療法による治療歴のない再発性または転移性HNSCC患者さんを対象とするイミフィンジ®とトレメリムマブの第III相KESTREL試験の結果に期待しています」。

アストラゼネカは今後の国際学会において第III相EAGLE試験の結果を発表すべく準備をすすめています。

イミフィンジ®による進行頭頚部がんに対する治療は本邦未承認です。また、トレメリムマブは本邦未承認薬です。

以上

 

*****

EAGLEについて
EAGLE試験は腫瘍のPD-L1発現を問わず、白金製剤を用いた化学療法後に病勢進行が認められた再発性または転移性HNSCC患者さんを対象に、イミフィンジ®単剤療法またはイミフィンジ®とトレメリムマブの併用療法を、標準化学療法と比較する多施設共同無作為化非盲検国際第III相試験です。

本試験は米国、欧州、南米、日本、韓国、台湾、イスラエルおよびオーストラリアを含む24カ国169施設において実施されました。本試験の主要評価項目はOSであり、副次評価項目には無増悪生存期間、一定時点での生存患者の割合、客観的奏効率および奏効期間が含まれました。

HNSCCについて
2018年に世界中で約88万人の患者さんが頭頸部がんと診断されました。頭頸部がんと診断された患者さんの3分の2は進行期(ステージIIIもしくはIV)にある一方、残りの3分の1は本疾患の早期段階(ステージIもしくはII)にあります。すべての頭頸部がんの90%以上は口、鼻および喉にある扁平上皮細胞に発症し、HNSCCと称されます。

イミフィンジ®について
イミフィンジ®はヒトPD-L1に対するヒトモノクローナル抗体であり、PD-L1に結合し、PD-L1とその受容体であるPD-1およびCD80の相互作用を阻害することで、腫瘍の免疫逃避機構を抑制し、抗腫瘍免疫反応を誘発します。

イミフィンジ®は切除不能なステージIII 非小細胞肺がん(NSCLC)の治療薬として米国、欧州および日本を含む40カ国以上において第III相PACIFIC試験に基づき承認されています。また、イミフィンジ®は前治療歴のある進行膀胱がん患者さんの治療薬としても米国、カナダ、ブラジル、イスラエル、インド、アラブ首長国連邦、オーストラリアおよび香港において承認されています。

広範な開発プログラムの一環として、イミフィンジ®は、NSCLC、小細胞肺がん(SCLC)、膀胱がん、頭頸部がんならびにその他の固形がんの治療として、単剤療法ならびに、抗CTLA-4モノクローナル抗体であるトレメリムマブおよび新規薬剤との併用療法においても検討されています。

トレメリムマブについて
トレメリムマブは細胞傷害性T-リンパ球抗原4(CTLA-4)の活性を標的とする開発中の新薬候補であるヒトモノクローナル抗体です。トレメリムマブはCTLA-4の作用を阻害し、T細胞の活性化に寄与し、がんに対する免疫反応を増強します。トレメリムマブはイミフィンジ®との併用療法で、NSCLC、SCLC、膀胱がん、HNSCC、肝臓がんおよび血液がんにおける広範な臨床試験プログラムにおいて検討中です。

がん免疫治療 (IO)に対するアストラゼネカの取組みについて
IOはヒトの免疫システムを刺激し腫瘍を破壊するよう設計された治療アプローチです。アストラゼネカおよび当社のバイオ医薬品研究開発部門であるメディミューンにおけるIOポートフォリオは、抗腫瘍免疫抑制を克服するよう設計された免疫治療薬により支えられています。当社は、IOに基づく治療は大多数の患者さんの人生に変革をもたらすがん治療となる可能性を提供するものと信じています。

当社は、患者さんにとって最善となる治療の方向性を見極める決定ツールとしてPD-L1バイオマーカーを使用し、複数のがん腫、病期、および治療の段階におけるイミフィンジ®(抗PD-L1抗体)単剤療法およびトレメリムマブ(抗CTLA-4抗体)との併用療法における包括的な臨床プログラムを追求しています。さらに、当社のIOポートフォリオを当社オンコロジー全パイプラインあるいはパートナーの標的低分子化合物の中から広く併用療法を検討していくことにより、広範な腫瘍に対する新たな治療選択肢を提供できる可能性があります。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカはオンコロジー領域において歴史的に深い経験を有しており、患者さんの人生と当社の将来を変革する可能性のある、急速に拡大しつつある新薬ポートフォリオを保持しています。2014年から2020年までの期間に発売を予定する少なくとも6つの新薬、および低分子・バイオ医薬品の広範な開発パイプラインを有する当社は、肺がん、卵巣がん、乳がんおよび血液がんに焦点を当てたオンコロジー領域をアストラゼネカの成長基盤として進展させることに注力しています。中核となる成長基盤に加え、当社は、血液学領域におけるAcerta Pharma社への投資に象徴されるような、戦略を加速する革新的な提携および投資についても積極的に追求していきます。

アストラゼネカは、がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの科学的基盤を強化し、個別化医療を推し進める併用療法の開発に挑戦し続けることでがん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。

メディミューンについて
メディミューンは、低分子化合物およびバイオ製剤の医療用医薬品の研究、開発および商業化に特化するグローバルなイノベーション志向のバイオ・医薬品企業アストラゼネカのバイオ医薬品研究開発部門です。メディミューンは、革新的な研究を先駆的に進めており、オンコロジー、呼吸器、循環器・腎・代謝疾患、および感染症・ワクチン等の重点疾患領域において新規治療経路の検討に取り組んでいます。メディミューンの本社は、アストラゼネカの3つのグローバル研究開発拠点のひとつとして、米国メリーランド州ゲイザースバーグにあり、これに加え英国ケンブリッジおよび米国カリフォルニア州サウスサンフランシスコにも研究所があります。詳細についてはhttps://www.medimmune.comをご覧ください

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comまたは、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください