アストラゼネカのフォシーガが2型糖尿病患者さんを対象とした大規模心血管アウトカム第III相DECLARE-TIMI58試験において良好な結果を達成

本資料はアストラゼネカ英国本社が2018年9月24日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

SGLT2阻害剤フォシーガが17,000人超の幅広い患者群において
心不全による入院または心血管死の複合評価項目を統計学的に有意に減少させ
主要評価項目を達成

フォシーガの安全性プロファイルはこれまでに確立されたものと同様

アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は9月24日、SGLT2阻害剤フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン、以下、フォシーガ)の大規模心血管アウトカム試験である第III相DECLARE-TIMI58試験(以下、DECLARE試験)の良好な結果を発表しました。本試験は世界33カ国から、複数の心血管リスク因子、あるいは、心血管疾患の既往歴を有する成人2型糖尿病患者さん17,000人超を対象に、フォシーガの心血管アウトカムに対する効果をプラセボとの比較で評価しました。

DECLARE(Dapagliflozin Effect on Cardiovascular Events[心血管系イベントに及ぼすダパグリフロジンの作用])試験では、フォシーガはプラセボ群に対して主要心血管イベント(MACE)において非劣性を示し、安全性の主要評価項目を達成しました。また、有効性における主要評価項目2つのうちの1つである心不全による入院または心血管死の複合評価項目においては、統計学的に有意な減少を達成しました。さらに、もう1つの有効性主要評価項目においては、MACE事象はより少ない頻度で確認されましたが、統計学的優位性は示しませんでした。

本試験では、これまでの確立されたフォシーガの安全性プロファイルと同じ結果が確認されました。

アストラゼネカのバイスプレジデント兼グローバル医薬品開発部門循環器・代謝疾患領域の責任者であるElisabeth Björkは以下のように述べています。「フォシーガは、心血管リスクを有する幅広い2型糖尿病患者さんに対して、臨床的に大変重要な心不全による入院または心血管死を、統計学的に有意に減少させました。心不全は多くの糖尿病患者さんが早期段階から発症する合併症で、心不全による入院は多大な社会的・経済的負担となることから、この画期的な試験での結果は大変重要です。」1-7

本試験の共同治験統括医およびThrombolysis in Myocardial Infarction(TIMI)試験グループの主任研究員を務める、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院およびハーバード大学医学部のDr. Stephen Wiviott先生は、以下のように述べています。「DECLARE試験において、ダパグリフロジンが心不全による入院もしくは心血管死の複合評価項目の発生率を低下させ、また、広範な使用を裏付ける安全性プロファイルが得られ、ダパグリフロジンが2型糖尿病患者さんの多様なグループにおける重要な医療ニーズへの対応を促すという大変有力なエビデンスとなります。」

本試験の詳細データは、2018年米ミシガン州・シカゴで開催される米国心臓協会(AHA)学術集会で、現地時間11月10日に発表されます。

なお、本邦においてフォシーガは、心血管イベント、心血管死、心不全の抑制に対する適応はありません。

以上

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DECLARE-TIMI58試験について
DECLARE(Dapagliflozin Effect on Cardiovascular Events[心血管系イベントに及ぼすダパグリフロジンの作用])-TIMI58試験は、アストラゼネカが実施する無作為化二重盲検プラセボ対照多施設共同試験で、複数の心血管リスク因子、あるいは、心血管疾患の既往歴を有する患者さんを含む、CVイベントリスクが高い成人2型糖尿病患者さんを対象に、フォシーガの有効性をプラセボとの比較で評価します。DECLARE試験には、日本を含む世界33カ国882施設から17,000例超の患者さんが登録され、TIMI試験グループ(米・マサチューセッツ州ボストン)がHadassah Hebrew大学メディカルセンター(イスラエル・エルサレム)と協力し、独立して実施されました。
DECLARE試験は、フォシーガのDapaCare臨床プログラムの一つで、様々な作用機序に関する試験を含む無作為化臨床試験に患者さんを登録しています。また、複数国で実施したリアルワールドエビデンス研究(CVD-REAL研究)によって裏付けられています。DapaCare臨床プログラムでは、2型糖尿病合併・非合併の、心血管リスク因子を有する患者さん、心血管疾患の既往歴を有する患者さん、およびさまざまなステージの腎疾患を有する患者さんなど、広範にわたるデータを創出します。

フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)について
フォシーガは、ナトリウム・グルコース共輸送体2に作用するファーストインクラスの選択的阻害剤(SGLT2阻害剤)で、成人2型糖尿病患者さんの食事、運動療法の補助治療としての血糖コントロールの改善を適応として、経口1日1回投与で単剤療法または併用療法の一環として使用されます。
フォシーガの強固な臨床プログラムは、終了済みの試験を含め35,000例以上の患者さんを対象とする35件以上の第IIb/III相試験から構成されています。フォシーガは、現在までに180万患者年以上に処方されました。
なお、本邦において本剤の心血管イベント、心血管死もしくは心不全の抑制に対する適応はありません。

アストラゼネカの循環器・腎・代謝領域(CVRM)について
循環器・腎・代謝疾患はアストラゼネカの主要治療領域のひとつであり、重要な成長ドライバーです。心臓、腎臓、膵臓などの臓器の基本的な関連性をより明確に解明するサイエンスを追求し、疾患進行の抑制やリスク減少、合併症の抑制による臓器保護と予後の改善をもたらす医薬品のポートフォリオに投資をしています。当社は、CVRM 疾患をもつ世界中の何百万人もの患者さんの健康と、治療法の進歩に貢献する革新的なサイエンスを継続的に提供し、疾患の治療・進展抑制、さらには臓器及びその機能の再生の実現を目指しています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

References

1.International Diabetes Federation, IDF Diabetes Atlas, Eighth Edition Update, 2017.
2.Shah AD, Langenberg C, Rapsomaniki E, et al. Type 2 diabetes and incidence of cardiovascular diseases: a cohort study in 1·9 million people. Lancet Diabetes Endocrinol. 2015;3:105-113.
3.Faden, et al. The increasing detection of asymptomatic left ventricular dysfunction in patients with type 2 diabetes mellitus without overt cardiac disease: Data from the SHORTWAVE study. Diabetes Res Clin Pract. 2013;101(3):309-16.
4.Low Wang, Cecilia C. et al. “Atherosclerotic Cardiovascular Disease and Heart Failure in Type 2 Diabetes – Mechanisms, Management, and Clinical Considerations.” Circulation 133.24 (2016): 2459–2502. PMC. Web. 19 Sept. 2018.
5.Heidenreich, Paul A. et al. “Forecasting the Impact of Heart Failure in the United States: A Policy Statement From the American Heart Association.” Circulation. Heart failure 6.3 (2013): 606–619. PMC. Web. 19 Sept. 2018.
6.Nichols GA, Brown JB: The impact of cardiovascular disease on medical care costs in subjects with and without type 2 diabetes. Diabetes Care 25:482–486, 2002.
7.Nichols, et al. The incidence of congestive heart failure in type 2 diabetes. Diabetes Care, Volume 27, Number 8, Aug. 2004: http://care.diabetesjournals.org/content/27/8/1879.
8.Multicenter Trial to Evaluate the Effect of Dapagliflozin on the Incidence of Cardiovascular Events (DECLARE-TIMI 58). Sept. 2018. https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT01730534.