アストラゼネカのACALABRUTINIB、マントル細胞リンパ腫治療薬として米国食品医薬品局(FDA)より画期的治療薬に指定

 
本資料はアストラゼネカ英国本社が2017年8月1日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

 

アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)および血液がん研究開発の中核研究部門であるAcerta Pharmaは、2017年8月1日、米国食品医薬品局(FDA)が1回以上の治療歴のあるマントル細胞リンパ腫(MCL)患者さんの治療薬として、acalabrutinibを画期的治療薬に指定したことを発表しました。acalabrutinibは、多発性B細胞がんの治療薬として開発中の高い選択性を有する強力なブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤です。

画期的治療薬は、深刻なアンメットメディカルニーズが存在する疾患の重篤な病態の治療を目的として、臨床試験において既存の医薬品を上回る大幅な改善を示した医薬品、あるいは、有望な早期臨床結果を示した新薬に対し、開発および薬事審査を促進することを目的とした制度です。

アストラゼネカのグローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーであるSean Bohenは次のように述べました。「再発又は既存治療に奏効しないマントル細胞リンパ腫を有する患者さんは、新たな治療を緊急に必要としています。acalabrutinibが画期的治療薬の指定を受けたことは、この開発中の新薬を一日も早く適切な患者さんに届ける大きな助けとなります」。

FDAは、再発または難治性MCL患者さんにおける第II相ACE-LY-004臨床試験のデータを含め、開発プログラムで得られた総合的な臨床データに基づき、acalabrutinibを画期的治療薬に指定しました。

Acerta Pharmaの最高経営責任者(CEO)であるFlavia Borellini,PhDは次のように述べました。「このたびの画期的治療薬指定は、血液がん領域で研究を進める当社にとって、非常に画期的な薬事上の功績です。acalabrutinibは、標的に対して高い選択性を有する強力かつ不可逆的なBTK阻害剤です。承認されれば、この深刻な疾患とともに生きる患者さんにとって、臨床的に意義のある治療選択肢となることでしょう」。

アストラゼネカのオンコロジー領域において、今回の画期的治療薬指定は、2014年以降5番目の功績であり、血液がん領域においては初の指定となります。acalabrutinibの開発プログラムには、複数の血液がん及び固形がんに対する単剤療法および併用療法の双方が含まれており、現在開発が進んでいます。

以上

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マントル細胞リンパ腫(MCL)について
マントル細胞リンパ腫(MCL)は、予後不良な悪性B細胞非ホジキンリンパ腫(NHL)です1,2,3,4。MCLは、西欧諸国では毎年、新規NHL患者の約3%~6%を占め、年間発現率は10万人あたり0.5人であり、推定罹患率は10万人あたり3.5人です2,5。診断時の年齢の中央値は68歳であり、性別では3:1の比率で男性に多い疾患です。2

acalabrutinibについて
acalabrutinibはブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)に対する選択的かつ強力な共有結合型阻害剤であり、非特異的作用が非常に小さいことが非臨床試験において認められています6,7,8。この新規薬物はB細胞性リンパ腫をはじめとする複数のがん種に対する治療薬として現在、開発が進められています。すなわち、acalabrutinibの開発プログラムでは、慢性リンパ球性白血病(CLL)、MCL、ワルデンストレームマクログロブリン血症血症(WM)、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、および多発性骨髄腫に対する単剤療法および併用療法として、さらに固形がんにおける単剤療法および併用療法として検討されています。acalabrutinibの臨床試験は、2000名超を対象とする計25試験が現在進行中または完了しています。acalabrutinibは、2015年9月にFDAよりMCLの治療薬として、2016年3月に欧州委員会よりCLL、MCLおよびWMの治療薬として、希少疾病用医薬品の指定を受けました。acalabrutinibは現在開発中の未承認薬です。

Acerta Pharma社について
Acerta Pharma社はアストラゼネカグループに属し、がんおよび自己免疫疾患の治療を目的とする新規の選択的治療薬を創製しています。Acerta Pharma社は、その株式の過半数を取得したアストラゼネカにおける血液がんの研究開発の中核的研究機関となっています。詳細は、www.acerta-pharma.comをご覧ください。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカはオンコロジー領域において歴史的に深い経験を有しており、急速に拡大しつつある患者さんの人生と当社の将来を変革する可能性のある新薬ポートフォリオを保持しています。2014年から2020年までに少なくとも6つの新薬の上市を予定しており、および低分子・バイオ医薬品の広範な開発パイプラインを有する当社は、肺がん、卵巣がん、乳がんおよび血液腫瘍に焦点を当てたNew Oncologyをアストラゼネカの5つの成長基盤のひとつとして進展させることに注力しています。中核となる成長基盤に加え、当社は、Acerta Pharma社を介した血液学領域への投資に象徴されるような、戦略を加速する革新的な提携および投資についても積極的に追求していきます。

アストラゼネカは、がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの科学的基盤を強化し、個別化医療を推し進める併用療法の開発に挑戦し続けることでがん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・代謝疾患、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。また、当社は自己免疫、ニューロサイエンスおよび感染症領域においても選択的に活動しています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comまたは、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください

 

1 Leukemia & Lymphoma Society.Mantle Cell Lymphoma Facts. 
https://www.lls.org/sites/default/files/file_assets/mantlecelllymphoma.pdf Accessed June 2017

2 Cheah CY,Seymour JF,Wang M.Mantle Cell Lymphoma.Journal of Clinical Oncology 34,no.11(April 2016) 1256-1269.

3 Hoster E,Klapper W et al.Confirmation of the Mantle-Cell Lymphoma International Prognostic Index in Randomized Trials of the European Mantle-Cell Lymphoma Network.Journal of Clinical Oncology 2014;32:1338-1346.

4 Dreyling M,Ferrero S.The role of targeted treatment in mantle cell lymphoma:is transplant dead or alive?Haematologica 2016 Volume 101(2):104-114

5 Orphanet Report Series.Prevalence and incidence of rare diseases: Bibilographic data.Number 2 March 2016.

6 Covey T,Barf T,Gulrajani M,Krantz F,van Lith B,Bibikova E,et al. Abstract 2596:ACP-196: a novel covalent Bruton’s tyrosine kinase (Btk) inhibitor with improved selectivity and in vivo target coverage in chronic lymphocytic leukemia(CLL)patients.Cancer Res.2015;75(15 Supplement):2596.

7 Byrd JC,Harrington B,O'Brien S,Jones JA,Schuh A,Devereux S,et al.Acalabrutinib(ACP-196) in relapsed chronic lymphocytic leukemia.N Engl J Med.2016;374(4):323–32.

8 Harrington BK,Gulrajani M,Covey T,Kaptein A,Van Lith B,Izumi R,et al.ACP-196 is a second generation inhibitor of Bruton tyrosine kinase(BTK) with enhanced target specificity.Blood.2015;126(23):2908.