アストラゼネカ株式会社、EGFR T790M血漿検査結果の倫理提供終了のお知らせ

 

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:デイヴィド・フレドリクソン、以下、アストラゼネカ)は、タグリッソ®40mg/80mg(一般名:オシメルチニブメシル酸塩、以下、「タグリッソ®」)のコンパニオン診断薬「コバス®EGFR変異検出キットv2.0」(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社、以下「コバス®v2.0」)を用いたT790M血漿検査結果の倫理提供(T790M血漿検査結果提供プログラム)につきまして、6月30日付で終了致しましたことをお知らせします。

コバス®v2.0によるT790M検査は、組織検体もしくは血漿検体を用いて行われます。しかし、これまで本邦におけるタグリッソ®のコンパニオン診断薬としての保険適用は、組織検体によるT790M検査に限定されていました。このため、患者さんの状態や腫瘍径や再発部位等の理由により組織採取が困難な場合があり、EGFR-TKI耐性獲得患者さんのおよそ40%は、T790M組織検査を受けられず、治療機会を逸している懸念がありました1

アストラゼネカは、これらの患者さんに早期の治療機会を提供する方法について、倫理的観点および医薬品医療機器等法、その他関連法規等に基づき検討した結果、血漿検体によるT790M検査が保険適用されるまでの期間、タグリッソ®が納入または採用されている医療施設に限定して血漿検査の結果を無償提供することが、患者さんの利益に資する妥当な手段であると判断し、これまで本無償提供を実施してまいりました。この度、2017年7月1日付でコバス®v2.0によるT790M血漿検査が保険適用され2、患者さんの血漿検査へのアクセスが整備されたことに伴い、当社は患者さんへの支援を完遂し、T790M血漿検査結果の無償提供を終了いたしました。

アストラゼネカは、患者さんの人生を変える革新的な新薬を一日も早くお届けするために、今後もあらゆる努力を続けてまいります。

以上

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コバス®EGFR変異検出キット v2.0 について
「コバス®EGFR 変異検出キットv2.0」は、DNA中の上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子のエクソン18、19、20、および21中の42変異を検出するキットです。リアルタイムPCR法を測定原理とし、全自動核酸増幅・検出装置「コバス 4800 システム コバス z 480」を用いて定性的に判定します。生体由来の組織から抽出したDNA中のEGFR遺伝子変異を検出することで、非小細胞肺がん患者のEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)投与前の初回検査に使用します。またコンパニオン診断薬として、癌組織または血漿から抽出したDNA中のEGFR T790M変異を検出することで、EGFR-TKI治療後に薬剤耐性を示したEGFR T790M変異陽性非小細胞肺がん患者に対して「タグリッソ®」適応の判定補助に使用できます。

タグリッソ®錠40mg/80mgについて
「タグリッソ®錠40mg/80mg」(一般名:オシメルチニブメシル酸塩、以下、「タグリッソ®」)は、「EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌」を効能・効果として、2016年3月28日にアストラゼネカが国内製造販売承認を取得し、同年5月25日より販売を開始した抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤です。本剤は、承認取得後から薬価収載前日までの期間、治療選択肢が極めて限られるT790M変異陽性の患者さんのアンメットニーズに早急に応えるという倫理的観点から、「保険外併用療養費制度」のもとで無償提供され3、治験実施37施設において290名の患者さんの治療に貢献しました。また、第lll相国際臨床試験(AURA3試験)における標準的化学療法群との比較において有意にPFSを延長したことから4、「肺癌診療ガイドライン2016年版」(日本肺癌学会発行)において、Ⅳ期非小細胞肺癌の二次治療の上皮成長因子受容体(EGFR)T790M変異陽性例(PS0-1)に対し、推奨グレードAに掲載されています。タグリッソ®は、肺癌治療における薬剤耐性の課題に応え、個別化医療を進展する新たな治療選択肢として、これまで、米国・欧州を含む40以上の国で承認を取得しています。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカはオンコロジー領域において歴史的に深い経験を有しており、急速に拡大しつつある患者さんの人生と当社の将来を変革する可能性のある新薬ポートフォリオを保持しています。2014年から2020年までの期間に発売を予定する最低6つの新薬および低分子・バイオ医薬品の広範な開発パイプラインを有する当社は、肺がん、卵巣がん、乳がんおよび血液がんに焦点を当て、New Oncologyをアストラゼネカの6つの成長基盤のひとつとして進展させることに注力しています。中核的な能力に加え、Acerta Pharma社を介した血液学領域への投資に象徴されるように、当社は戦略を加速する革新的な提携および投資を積極的に追求していきます。がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの科学的基盤の力を強化し、個別化された併用療法の開発を支持することで、がん治療のパラダイムを再定義し将来的にはがんによる死亡をなくすことがアストラゼネカのビジョンです。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に呼吸器・炎症・自己免疫疾患(RIA)、循環器・代謝疾患(CVMD)、オンコロジーの3つの重点治療領域ならびに感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。
 

1. Kawamura T, Kenmotsu H, Taira T, et al. Rebiopsy for patients with non-small-cell lung cancer after epidermal growth factor receptor-tyrosine kinase inhibitor failure. Cancer Sci. 2016 Jul;107(7):1001-5
2. http://www.roche-diagnostics.jp/news/17/06/30.html
3. https://www.astrazeneca.co.jp/media/press-releases1/2016/20160328.html
4. Mok TS, Wu YL, Ahn MJ, et al. Osimertinib or Platinum-Pemetrexed in EGFR T790M-Positive Lung Cancer. N Engl J Med. 2016 Dec 6. DOI: 10.1056/NEJMoa1612674