アストラゼネカ 糖尿病治療薬SGLT2阻害剤フォシーガの 安全性プロファイルの新規データおよび リアルワールドの心血管アウトカムを米国糖尿病学会で発表

本資料はアストラゼネカ英国本社が2017年6月12日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

包括的な最新解析により、下肢切断において対照群と不均衡が示されなかったなどフォシーガの安全性プロファイルの貴重なエビデンスが明らかに

CVD-REAL試験における新たな解析では、患者さんの心血管疾患の既往歴の有無によるフォシーガとDPP-4阻害薬の比較を含めSGLT2阻害剤による心血管イベントの減少を検討

アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、2017年6月12日、米国糖尿病学会(ADA) 第77回学術セッションにおいて、Farxiga(一般名:ダパグリフロジン、米国外での製品名:フォシーガ)の安全性プロファイルを示す新たなデータとして、臨床試験統合データ1の解析、ならびにCVD-REAL試験の3つの新たな心疾患アウトカム解析の結果を発表しました。CVD-REAL試験は、ダパグリフロジンを含むSGLT2阻害剤の治療を評価する、最初の大規模リアルワールド(実地臨床)エビデンスで、現在も進行中です。2-4

最新の安全性解析は、ダパグリフロジンの30件の第IIb/III相臨床試験の統合データを用いたもので、新たな安全性シグナルは示さず、また、有害事象の発現率は対照群と概ね類似していました。さらに、下肢切断についてはダパグリフロジン群および対照群それぞれ8例 (0.1%)、7例(0.2%)であり、ダパグリフロジン群と対照群の間で不均衡は認められませんでした。1

2017年5月のCVD-REAL試験の最初の論文発表に加え、今回ADAで、より幅広い2型糖尿病症例におけるSGLT2阻害剤の早期導入の効果を評価する3つの新しいデータが発表されました。これらの解析は、リアルワールドでの患者集団が追加され、クラス全体の評価に加えダパグリフロジンに特異的な心血管評価項目での効果を評価したものです。

  •  2カ国3万例を超える症例での解析では、DPP-4阻害薬との比較で、ダパグリフロジン投与例における腎臓病による入院率 (62%減少;p<0.001)、心不全 (HF) による入院率(37%減少;p<0.001)および総死亡率(27%減少;p=0.003)について有意なリスク減少を示しました。2
  • 3カ国約10万例の症例での解析では、他の2型糖尿病治療薬との比較で、SGLT2阻害剤の新規症例における心血管疾患による死亡率(47%減少;p<0.001)および 心不全による入院率(30%減少;p<0.001)について有意なリスク減少を示しました。3
  • 5カ国30万例を超える症例での解析では、SGLT2阻害剤の投与例と他の2型糖尿病治療薬の投与例の比較で、心血管疾患の既往歴に関わらず心不全の発症率および死亡率を検討しました。詳細な内容については、レイトブレーキングセッションで口頭発表されます。(Oral 377-OR、6月13日火曜日午前10:45 PDT)4

アストラゼネカのバイスプレジデント兼グローバル医薬品開発部門循環器・代謝疾患領域責任者であるElisabeth Björkは、「2型糖尿病患者さんにSGLT2阻害剤が処方される頻度はますます増加しており、安全性プロファイルを明確に理解し実地臨床における効果を検討することは必要不可欠です。ADAにおいて当社は、フォシーガの安全性を支持するデータや、これまで解明されていたよりも広範な患者さんにおけるSGLT2阻害剤クラスによる治療の早期導入の可能性を強調するデータを発表しています」と述べました。

現在進行中のCVD-REAL試験は、現状のデータセットおよび他の国々のデータを用いて、更なる解析が実施されています。本試験のデータは、診療記録、レセプトデータベースおよび国家レジストリなど、匿名化されたリアルワールド情報源から入手され、情報源の書面の個別判定あるいは検証はされていません。本解析はSt. Luke’s Mid American Heart Institute(米国・カンザスシティ)の独立研究機関の統計グループにより検証されました。CVD-REAL試験は、頑強性の高い傾向スコアマッチング手法を用いた大規模試験ですが、観察的な試験であるため、除外不可かつ測定不能な交絡因子の可能性を完全に除外することはできません。

米国においてダパグリフロジンは、食事・運動療法で改善しない成人2型糖尿病患者さんの血糖値コントロールの改善として添付文書に記載されていますが、心疾患イベントや死亡リスクあるいは心不全による入院のリスクの減少としての記載はありません。なお、日本におけるダパグリフロジンの効果効能は2型糖尿病で、心疾患イベントや死亡リスクあるいは心不全による入院リスクの減少としての効能は取得していません。ダパグリフロジンにおいて前向き二重盲検心疾患アウトカム試験であるDECLARE試験が進行中で、2019年までにはデータが出る予定です。

以上

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References
1   Jabbour, S. et al. “Safety Update on Dapagliflozin (DAPA) Across the Phase 2b/3 Clinical Trial Program.” American Diabetes Association Scientific Sessions 2017. Abstract #1263-P

2   Norhammar A. et al. “Dapagliflozin is associated with lower risk of hospitalization for kidney disease, heart failure and all-cause death compared to DPP-4i: CVD-REAL Nordic.” American Diabetes Association Scientific Sessions 2017. Abstract #165-LB

3   Birkeland K. et al. “SGLT-2i is associated with lower risk of mortality and heart failure compared to other glucose lowering drugs: A three-country analysis.” American Diabetes Association Scientific Sessions 2017. Abstract #1205-P

4   Cavender M. et al. “Hospitalization for heart failure and death in new users of SGLT-2 inhibitors in patients with and without cardiovascular disease – CVD-REAL study.” American Diabetes Association Scientific Sessions 2017. Abstract #377-OR

DapaCare臨床プログラムについて
アストラゼネカは、循環器(CV)代謝および腎疾患による罹患率、死亡率の減少および臓器保護に総合的に対応する患者さん中心の疾患管理を目指しています。これらの疾患は相互に関連しているため、アストラゼネカはDapaCare臨床プログラムとして、患者さんの2型糖尿病の有無に関係なくダパグリフロジンの心血管および腎に対する薬効プロファイルを探索するプログラムを開発し実施しています。本臨床プログラムには、3万例近い患者さんが無作為に登録されており、複数国のリアルワールドエビデンス試験も含まれています。DapaCareは、2型糖尿病の有無に関わらず、心血管疾患の既往歴、心血管リスク因子、あらゆるステージの腎疾患を有する患者さん全体のデータを構築し、患者アウトカムの改善に必要なエビデンスを医療関係者に提供します。心血管 、代謝および腎疾患に伴う複数のリスク因子に対応するホリスティックな患者さんへのアプローチを実現するDapaCareは、サイエンスを追究する当社のコミットメントを象徴するものです。

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アストラゼネカは、サイエンスのリーダーシップを果たし、成長へ回帰するための戦略の一環として、循環器、腎および代謝疾患(CVMD)を重点領域としています。CVMD領域の様々な疾患治療から培った知識や経験を集結し、革新的な治療薬を通じた罹患率、死亡率および臓器損傷の減少を目指して、CVMDリスクを高める基礎病態の解明に取り組んでいます。相互に関連する疾患とともに生活を送ることを余儀なくされている世界中の多くの患者さんのアンメットニーズはますます高まり、困難に直面しています。より多くの患者さんの生命を救うため、関連疾患がお互いにどのように作用し影響しあうのか、またどのように同時治療すべきかを解明することを目指しています。

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