仁科 佳千
Kayuki Nishina

研究開発本部 プロジェクト&ポートフォリオマネジメント統括部 プロジェクトマネージャー

 

すべては、患者さんの人生を変える薬をお届けするために

解消されつつある新薬開発のタイムラグ

製薬会社の研究開発で働く者として、私のミッションは、これまでにない薬を少しでも早く必要としている患者さんに届けることだと考えています。

かつて、新薬の開発において海外と日本で5年から10年のタイムラグがあるのはごく普通のことでした。海外では有効性と安全性が認められ発売に至った薬でも、国内で使うためには、日本人を対象とした試験をフェーズ1から始めなければならなかったからです。しかし、多くの製薬会社が複数の国で同時に行う国際共同試験を積極的に実施することで、海外とほぼ同時に開発と承認を行えるようになり、開発のタイムラグはここ数年で大きく改善しました。

イノベーティブなアイディアでより迅速な開発を目指す


アストラゼネカにおいても、日本と海外における新薬開発のタイムラグはほぼ解消し、現在は有効性と安全性を保ちながら、さらに開発期間をどれだけ短縮できるかに焦点が移っています。とくに近年では、医療技術の進歩と疾患の複雑化により、アンメット・メディカル・ニーズ(満たされていない医療ニーズ)が患者数の多い生活習慣病から、がんや中枢神経系などの患者数が少ない疾患へと変化しています。このような疾患に対する薬の開発プログラムでは、臨床試験のフェーズ1やフェーズ2で得られた少数例のデータをもとに承認申請を行うことが珍しくなく、フェーズ3まで行う開発プログラムにくらべてより高度な統計的評価を行うことが求められます。

こうした問題に対処するため、アストラゼネカではイノベーティブな開発デザインや統計手法を導入したり、社外のベンチャー企業や研究機関と連携したりすることによって、臨床データの精度向上を図っています。たとえば私が担当しているオンコロジーの分野では、特定の遺伝子やタンパク質の変異が起きている人は、変異のない人よりも薬に対してより大きな効果を示すというケースがあります。このような場合、効果が期待できる遺伝子変異などのある集団をあらかじめ特定した上で臨床試験を実施できれば、患者さんの人数が限られた中でも、新薬の効果を検証しやすくなります。

革新的な手法を駆使して少しでも早く新薬を待ち望む患者さんに薬をお届けすること、それこそが私たちが患者さんにできる最大の貢献であり、アストラゼネカのミッションだと考えています。


共通の目的を目指すことで育まれる柔軟で機能的な企業文化


私がアストラゼネカに入社して10年以上が経過しました。その中で特に強く感じていることは、アストラゼネカにはさまざまなバックグラウンドと個性を持った人たちが集まっていますが、全員が共通の目的を達成するために、個人の裁量を尊重して柔軟に働いているということです。多様なメンバーから構成されたチームであっても、それぞれが個人の専門性を活かしながら自律的に考え、行動することで、プロジェクトを機能的に進めています。

このように多様性と機能性といった、一見同時に持ち合わせることが難しいものの共存を可能にしているのは、私たちの活動の本質、つまり「サイエンスを追求して患者さんのニーズに応える」というアストラゼネカのミッションを、すべての社員が共通して持っているからだと思います。

患者さんに希望をもたらす新薬開発を目指して

私もアストラゼネカの研究開発に携わる者として、これからもサイエンスに基づいた活動を続け、新薬開発を通じて患者さんの人生に大きな変革をもたらすことが、研究開発に携わる者としての使命だと考えています。

そして何よりも、アストラゼネカの活動によって、患者さんに希望を持っていただくことができればこれ以上の喜びはありません。

患者さんの人生を変えるという当社のミッションに向かい、ともに邁進できる仲間をお待ちしています。